優しい個人主義経営

僕たちの会社には20人のスタッフが働いていますが、階層というものがほとんどありません。対外的には支店長という肩書もありますが、社内では何か特別扱いをされるわけでもなく、みんな同じルールの中で毎月の目標値があり、目標が達成されるとインセンティブがもらえます。


でも、目標に達しなかったからといって、僕が怒ったり、詰問したりすることはありません。そもそも、スタッフの人たちと、最近数字の話をしたこともありません。目標達成したら、「良かったね、お疲れ様」とねぎらい、達成できなかったら、「来月頑張ってね」くらいの会話です。

そんなことでマネジメント出来るのか?と疑問に思われる経営者の方もいるかもしれませんが、僕がマネージしているのは、数字ではなく、正しく仕事をしているかです。正しく仕事をすれば、ちゃんと利益が出てくる仕組みを作ることが経営であり、数字を管理することの優先順位は高くありません。

おかげで、業績は安定してるし、何よりいいのは、クレームが無いことです。正しく仕事をしているので、お客様から疑問があればすぐに答えられるし、無理をしてお客様を説得するようなこともありません。正しく仕事をすることは、時間の無駄も減るし、何よりスタッフの心に良いのだと思います。

僕が目指しているチームというのは、様々なバックグラウンドがある個人がいて、その個人の業績が良い時も悪い時も批判されることなく尊重され続ける組織です。

昭和の時代のような、個人を殺してまで集団のために働くなんてことはあり得ないし、ここ最近の全ては自己責任という理由で強い人が昇進し、弱い人がリストラされていく、厳しい個人主義経営も選択肢にはありません。

これからの時代、リモートで働く人たちが確実に増えていく中で、優しい個人主義のマネジメントについて、しっかりと考え、仕組みを作っていける会社が、安定した成長をしていくのだと僕は考えています。
衛藤 伸彦
オーストラリア留学センターの代表をしています衛藤伸彦(えとう のぶひこ)です。 現在は南オーストラリア州のアデレードに住んでいますが、全豪6都市(シドニー、ブリスベン、メルボルン、パース、アデレード、ゴールドコースト)にある支店や全豪の学校や大学、東京支店などを出張しながら、若者たちが自分らしい人生を送るためのアドバイスやセミナーを開催しています。

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