社会貢献の考え方

会社の業績が安定するようになって、オーストラリア国家に税金をちゃんと収めるだけではなく、自分たちで何かコントロールできる社会貢献について考えるようになりました。今年度はまずは1万ドル!を使ってみようと思い、様々な選択肢を検討してみました。

例えば、誰かの留学費用を全額、あるいは一部を負担するような奨学金的なもの。経済格差が学習格差になってしまっている現在、ボランティアで学習支援をしている学生たちへの寄付。あるいは子ども食堂などへの寄付。いくつもの選択肢の中で、今年度実行したのは、できるだけ多くの方々に環境について考えていただくために、Keepcupという使い捨て紙コップを止めるためのマイカップの提供です。全部で500個ほど製作して、留学生たちに配っています。色は2種類、そして純粋に環境問題に貢献したいので、会社のロゴなどは一切入れず、その分の予算はより多くのカップを製作するために充てました。だいたい、企業のロゴが入ったノベルティーグッズを喜んで使う人はいないのに、いまだにどんなものにもロゴを入れようとするのは、賢い選択ではない気がします。

これから、多くの留学生たちが、ちょっと面倒でもこのKeepcupを持ち歩いて、友人とカフェに行った時にでも、環境や自然について語る時間が増えることを楽しみにして、このプロジェクトはできるだけ長く続けていきたいと考えています。

今年もありがとうございました

おかげさまで、2017年も素晴らしい1年となりました。オーストラリアの会社は6月末が年度末なので、ちょうど今は2018年6月期の半分が終わったことになります。今期も対前年で増収増益で推移していて、23名のスタッフで構成されている会社としては十分な利益を今年度も確保できそうです。

留学ビジネスというのは、素敵な若者たちと素敵な大学や語学学校などをつないでいく仕事です。それには、知識が豊富で経験のあるスタッフが必要です。幸運なことに、うちの会社のカウンセラー15名のうち、6名が10年以上、4名が5年以上、一緒に頑張って働いてくれています。打ち合わせに行くと、すべての学校に言われるのは、「オーストラリア留学センターはメンバーが全く変わらないので、仕事の質も高く、ミスもなく、本当に仕事がやりやすい。」ということです。おかげで、日々の業務で僕の意思決定が必要なケースはほとんど無く、僕自身は旅をしながら経営をし、2年後、5年後、10年後くらいのこのビジネスの将来を見据えながら、やるべきプロジェクトを一つずつ立ち上げて、それを終わらせていくだけなのです。

2018年は、僕がこの会社に入社して、ちょうど10年目にあたります。10年前、大赤字を垂れ流していた会社が、オーストラリア留学の市場でこれだけ存在感のある会社になるとは、僕も含めて誰も予想していなかったと思います。僕たちを信用していただいた若者たち、大学・学校関係者、そしてスタッフの皆さんにあらためて感謝するとともに、次の10年は規模を追うのではなく、さらに強く、さらにかっこよく、さらに信頼される会社になっていきたいと思います。

良いお年をお迎えください。

満足と自信の間

ミックジャガーが I can’t get no satisfaction.と歌っていた、誰も満足していない時代から50年近くがすぎた現在、世の中は「自分に満足しようよ。」という雰囲気に包まれている感じがします。そして、その雰囲気に、どうも僕は馴染めません。

facebookなどのSNSは基本的に満足している人たちが集う場所なので、満足アイテムが絶え間なくアップされています。素敵なレストランで食べた料理、美しい風景、可愛いペット、楽しい飲み会、、、。SNSは日本人が何で満足感を得ているかを分析するのに必要な情報の宝庫です。食べ物なんて、中年以上の人しか興味ないのかと思ってたら、若い人たちも何を食べてるかをしょっちゅうアップしているのに、驚いたりします。

しかし、一方で、留学の相談に来たり、すでに留学中の若者たちに会って話してみると、あまり自分に自信を持っていない人が多いのも事実です。もっと高い目標を持てばいいのにと思うのですが、まずは自信がないので堅実なこのくらいで、、という感じです。

満足はしてるけど自信のない若者たち。

強い自信は困難を克服したり、挑戦して何かを達成した経験からしか生まれませんが、facebookに出すレベルの満足はお金で買えるわけで、きっとその間でどうしようか、一歩踏み出すかどうか考えているのが多くの20代の姿のかもしれません。オーストラリアに留学するという、お金では買えない達成感を獲得することを考えている若者たちに対して、しっかり苦労する道を提案して、最後まで見守り、一緒に達成感を味わえるのが、僕たちの仕事の面白いところでもあり、責任を持つべきことだと思います。

留学って「君にも出来る!」とか「君らしい、成功する留学!」みたいな、お金で買える満足の延長で提案するものではなく、「大変だけど乗り越えたら自信がつくよ」って、提案するものだと思うのです。



進学版サイトを改訂しました

僕の会社が堅実な成長を続けている要因の一つが、競合の会社に比較して内容も検索順位も圧倒的に強いWEBサイトです。例えば「オーストラリア+留学」と検索すれば、「オーストラリア留学センター」サイトが、「オーストラリア+大学」と検索すれば「オーストラリア留学センター 進学版」サイトが一番に出てくると思います。

それぞれのサイトを、3年ごとくらいで改訂をしているのですが、デザインや内容はその度に、どんどんシンプルになってきています。その理由は、僕たちが何をお客様に伝えたらいいのかが、明確にわかってきたということと、スマートフォンでサイトを見る方たちが80%に近い状況の中でスマホで見やすくということを徹底的に考えているからです。まだまだ、修正しなくてはいけないところも多々あるのですが、おかげさまで、改定後10日にもかかわらず、先月よりも問い合わせが増加しています。

最終的には、このサイトをオーストラリアに進学したい高校生や大学生たちのガイドブックに代わるものにしたいと考えています。かつて、留学情報は留学ジャーナルなどの雑誌や、留学エージェントがイベントなどで配るために作成したパンフレットのような紙媒体でした。ガイドブック的な読み物は紙媒体、学校の最新の情報はWEBサイトでみたいな棲み分けがあった時代も終わり、両方のコンテンツを網羅したサイト作りを極めていきたいと思います。

また、昔のブログにも書いたように
資料請求はごめんなさい
うちの会社では、ほとんど紙の資料は制作していないので、WEBサイトにさらにエネルギーを使っていきたいと思います。


今年度もありがとうございました

オーストラリアの会計年度は6月末決算なので、今日が2017年度の最終日です。おかげさまで、今年度も業績は目標を達成し、6期連続の増収増益となります。22人の会社としては、十分な利益も出ているのですが、だからこそ、来期は一度立ち止まってすべての「真実の瞬間」を見直していきたいと思います。

WEBサイトの継続的な改訂や、セミナー内容をもっと役に立つものにしたり、オーストラリアから格安で直接日本に電話できるインフラを整えたりして、さらにお客様との距離を縮めていきたいと考えています。オーストラリアと日本という物理的な距離はこの時代は全く不利ではなく、逆に僕たちがオーストラリアに住んで最新の情報を届けていられるのが圧倒的なアドバンテージになっています。

最近の20代、30代の若者たちと話していて、日本社会では、働き方・ライフスタイルについて新しい(というか当然な)考え方がどんどん浸透していると感じます。それは非生産的な仕事を長時間頑張るスタイルから、生産性を高めて人生を楽しむスタイルへの転換ということです。

オーストラリアという国で、半年、1年、あるいは数年勉強しながら暮らすという経験は、きっとその新しい価値観のライフスタイルの構築に役立つと思います。ワークかライフかのどちらかを選ばなくてはいけないワークライフバランスではなく、ワークもライフも楽しめる世界がオーストラリアにはあると思うので、明日からの新年度も多くの若者たちにそんな話をしていきたいと思います。

今年度もお世話になりました。ありがとうございました。

オーストラリアの留学業界における2極化

オーストラリアにとって、海外から多くの若者たちがやってきてくれる教育ビジネスはとても重要な輸出産業です。最近は、アメリカやヨーロッパが不安定な環境になっている影響で、オーストラリアを留学先として選ぶ人が増え、僕の会社も毎日多くの問い合わせをいただいています。

問い合わせをいただくのは、留学生からだけではなく、月に2回くらい、今まで契約のない新しい学校から連絡があり、エージェントにならないかというお誘いをいただきます。市場が拡大している理由からか、学校ビジネスに参入してくる人々も多いようです。そういう学校にとって、エージェントの質などはどうでもいいので、とりあえず多くのエージェントと契約をして、販路を広げたいというのが最優先のマーケティング戦略なのでしょう。

うちの会社の場合、最終的には僕がその学校に訪問して主要な方とお話をしたり、授業などを見学して、日本市場に提案できる感触を持てた時のみ契約をしてその学校のエージェントになります。最近では、なかなかそのような学校に出会わないので、契約数はそんなに伸びていません。売れるイメージ(つまりは留学生たちがハッピーなイメージ)がわかない学校といくら契約しても、学校にも留学生にもご迷惑をかけてしまうので、契約は慎重に行っています。

私たちのような会社がある一方、新しい学校との契約を積極的に行っている留学エージェントもあります。契約数一番をうたっている会社や、新しいエージェントの場合なかなか大手の学校との契約が難しいので、新規の学校と簡単に契約することで、売れる学校数を増やすためです。

オーストラリアの学校の留学手続きを行っている留学エージェントの数は100くらいあるかもしれませんが、そのエージェントが契約している学校の質や数は、そのエージェントによって随分と違っているのだということを理解して、相談をされるといいと思います。

最初が肝心

オーストラリアのビジネスでは、最初のミーティングでどのような関係が築けるかがとても大切です。日本のように、まずは名刺交換してご挨拶だけでも、みたいな時間のかかる関係づくりよりも、初めて会ったその日から信頼関係を築くことを目標にしたほうが文化に合っているようです。では、どのようにしたら良いのでしょうか。

オーストラリアではmateshipという言葉の通り、一緒に働く人たちはみんな友達という雰囲気があります。ですから、無理に自分を飾ったり、舐められないように偉そうに振る舞ったりするのは逆効果です。それよりも、正直に自分を見せていくことが成功につながっていくと思います。

僕がこのビジネスに入ってまだ間もない頃、ブリスベンにあるラングポーツという語学学校のオーナーの方が当時の日本の新宿にあった小さなオフィスに訪ねてきたことがありました。その学校はオーストラリアのトップの学校としていつも表彰されているような語学学校で、きっと小さな留学エージェントの新しい社長を品定めに来たのかもしれません。僕は、まだ業界のこともあまりよく分かっていなかったので、特に何か議題があるわけでもなく、ミーティングが始まりました。

はじめに、学校の概要やプログラムなどについての説明があり、「何か質問は?」と聞かれたのです。

僕は前職がベルリッツという語学学校の経営だったので、「クオリティを維持するために気をつけていることはどんなことですか?」という質問をしてみました。それは純粋に僕が知りたかったことで、オーストラリアの語学学校ってどんな経営をしているのかに興味があったのです。

しかし、その質問に彼は驚いたようでした。「日本のエージェントで、コミッションの率など、お金の話をしなかったのは君が最初だ。」ということで意気投合し、それ以降も語学学校やエージェントの経営について語り合う機会も多く、この業界やビジネスを学んでいく過程においていつも助けてくれました。彼にとって、クオリティはビジネスの本質であり、それについて最初に質問をしたこの日本人は信頼すべきと判断したのでしょう。

それ以降、クイーンズランド大学やメルボルン大学などの名門大学との契約交渉もこの正直作戦で乗り切り、現在は23の大学と契約を結んでいます。オーストラリアの教育ビジネスは、変な小細工や根回しも必要なく、素直に自分を表現しながら交渉していけるので、僕にとってはとても楽しくやりがいのあるフィールドです。

アーティストかプロデューサーか

これからの時代、仕事と言うものは、アーティストになるかプロデューサーになるかの選択しかなくなると思います。乱暴な議論に聞こえるかもしれませんが、それ以外の仕事はAIやロボットがやってくれる時代になるのです。

ただ、僕が考えてるアーティストとは、別にミュージシャンとかデザイナーだけを指すのではなく、どんな仕事でもその人なりの付加価値や仕事のやり方を披露できる人たちを大きな意味でのアーティストと定義したいと思います。企業の経営課題を数字から分析できる会計士だってアーティストだし、そのカフェで一番ファンがつくバリスタもアーティストだし、絶対にコンペで負けないプレゼンができるセールスパーソンもアーティストなのです。つまり、どんな仕事においてもアーティストを目指さないと、仕事も楽しくないし、チャンスも増えないのだと思います。

そんなアーティストが、経験を積み、責任範囲が広がっていく過程で、アーティストのままでいるか、プロデューサーになるかどうかの選択がやってきます。プロデューサーはアーティストたちが活き活きと働ける環境を作れる人です。そしてプロデューサーにとって一番大切な資質はアーティストをリスペクトしているかどうか。そんな人がリーダーとして方向性を決め、そこに向かってアーティストたちを導いていけば、どんな事業や会社も強くて美しくなっていくのだと思います。

経営って何が美しいかの問題

このビジネスを始めて間もない頃、ある留学会社の方とお話をした時に、「お客様は何もわからないのだから、学校選びをアドバイスしてあげてその対価をいただくのは当然のこと」というアドバイス?コメント?をいただいたことがあります。

それは暗に「お前の会社みたいに、何でも無料とか言って、大したサービスもしてないくせに、業界を荒らされると困るんだよね。」ということなんだろうなあと解釈して、「確かに、そうですね。」みたいな大人の対応をしたことを覚えています。何しろその頃は、本当につぶれそうだったので、それに対して反論をできるような立場でもありませんでした。

しかし、僕の会社は「日本の普通の若者たちができるだけ多く、安心して留学できるインフラを作る」というのが目標なので、学校や大学からの紹介料だけで会社を運営し、お客様には無駄なお金を一切払わせないという美学は譲れない部分で、その美しさは儲けやすいという合理性よりも上位概念だと思ったのです。

美しさを追求していても、会社はやっていけないよという方もいるかと思います。しかし、成功している会社はみんな美しさを徹底的に求めているのではないでしょうか?ここで言う美しさとは、会社の目標や夢に向かって、会社の要素がすべてデザインされていて、何の矛盾もない美しさです。例えば社員を大切にしますと言いながら、サービス残業が普通な会社とかは美しくないわけです。

おかげさまで、今は、どの学校や大学もうちの会社と働きたいと言っていただけるようになり、描いていた会社のイメージに近づいてきました。しかし、面白いのは、この会社やビジネスをデザインしていくことは、終わりがないことです。もっと美しくできないか、いつもチャレンジしていきたいと思います。

自分らしく仕事をする

サラリーマン時代に学んだことの一つは、どんな仕事も「自分らしく」することができるというものです。

マニュアルに書いてあるだけのことをするとか、上司に言われた通りにするという範囲を超えて、自分なりの工夫でこれは自分の仕事だと言えるようにできることは、仕事に対する姿勢を変えることができました。それを許してくれた当時の上司や環境に感謝するとともに、すべてのスタッフが自分らしく仕事ができるように、会社の中に余裕を持っておくことを僕自身も気をつけています。

そのような話をすると、「私の部署ではそれは許されない、難しい」という反応をする若者たちにも出会います。確かに、マニュアルに則って、決められた仕事をしなくてはいけない仕事もあるかと思いますが、僕はそんな部署ほど、チャンスがあると思っています。僕は20年以上前、「総務部」に在籍していたことがあります。そこで会社全体の固定資産の管理という、地味な仕事を担当しました(させられました)。20代は商品企画とか会社の戦略とか、そんな仕事をしていた僕にとってはアウエイ感漂う仕事で、本当に何もわからない状況だったのですが、その仕事をどう自分らしく出来るかを考えました。

結果として、当時使用していた随分と古い固定資産管理システムを一新して、macでしか動かないfilemakerというデータベースソフトを導入してシステムを作り直して、生産性をたぶん10倍くらい高めました。おかげで、データベースというものの考え方を20年以上前に勉強することができ、それは今でもすごく仕事に役立ってます。総務部に行かなければ会うことのできない世界でした。

その時のレッスンは「みんな、もっと効率的にしたいけど、自分たちがリスクを取って仕事を変えるのは面倒くさいなと思っている」ということでした。ですから、僕が新システムの提案をすると周りの皆さんはとても好意的に色々教えてくれたのです。自分らしく仕事をすることにこだわることは、実は周りの人にとってもいいことなんだと思いますよ。