穴ぼこだらけの街

メルボルンのあるビクトリア州を離れ、アデレードが州都の南オーストラリア州に入りました。今週は、南オーストラリア州側の最初の都市、Mount Gambier(マウント ギャンビアーみたいな発音です。)に滞在しています。




この街の面白さは、マグマの噴火で出来た山というか丘みたいな場所や、噴火で出来たカルデラ湖というかカルデラ池みたいな場所が街の近くにもいくつもあることです。この地域でマグマが活発に動いて噴出した理由は、オーストラリア大陸が南極大陸から離れたことによって断層などができたからだそうで、今では安定した大地なオーストラリアもかつては小さな火山がいくつもあったというのは不思議な感じです。アボリジニの方達の伝説にも火山の話が出てくるので、地球の歴史の時間軸で考えたら、つい最近までこの辺りでは大地が常に動いていたのでしょうね。


また、そんなカルデラの場所以外にも、この辺りは石灰岩の大地なので(つまり昔は海の底だった。)鍾乳洞や、自然に陥没した大きな穴なども街中にいくつもありました。その穴全体に植物を植えて、庭というか公園のようにデザインしています。地元の人たちの憩いの場として、かつ観光客も呼べるスポットになっていました。


そんな不安定な土地になんで街が出来たのか?ネットで調べてみても、答えが探せなかったのですが、多分安定した水の存在がこの街を発展させたのだというのが、奥さんと議論した結論です。街の外れにある火山の噴火でできたBlue Lakeには大量の安定した水があり、1800年代にはそれが何よりも重要な資源だったのだと思います。今でもこの街の水道は、Blue Lakeの水を使っているそうです。

いつか、どこかが陥没してしまうリスクと共存しながらも、アデレードから400キロも離れたこの街には、若い世代がカフェやレストランをオープンさせたりしてコミュニティーを盛り上げているのが、とても印象に残った街でした。
衛藤 伸彦
オーストラリア留学センターの代表をしています衛藤伸彦(えとう のぶひこ)です。 現在は南オーストラリア州のアデレードに住んでいますが、全豪6都市(シドニー、ブリスベン、メルボルン、パース、アデレード、ゴールドコースト)にある支店や全豪の学校や大学、東京支店などを出張しながら、若者たちが自分らしい人生を送るためのアドバイスやセミナーを開催しています。

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