国が行けと言うから留学?

留学の仕事をするようになって、15年くらいになりますが、今の時代は国や大学が留学を奨励するという不思議な時代です。10年以上前は、留学するための休学は許さないスタンスの大学が多かったのに、今ではどんどん留学しましょうという全く逆の雰囲気になっています。教育って国が責任を持ってその国の若者たちを育てるためにあると思うのですが、それを例え短期間であっても丸投げしちゃうというのは、責任あるスタンスではない気がします。しかし、それのおかげで留学業界は恩恵にあずかれるので、ロビー活動にも力が入るのだと思います。

お上の言うことを聞いて思考停止になりたくない、少し尖った若者たちのために留学ビジネスをしている僕にとっては、なんだかなあって感じなのです。海外で学ぶことの一番大きなメリットは、国や日本人と言う集団から少し距離を置いて、世界中からやって来た人々の中で、自分とは何かを考える機会を得ることだと思います。大学の授業の一環で仲間と一緒に海外に出かけても、それは修学旅行で京都に行くのと同じくらい印象に残らないでしょう。「この件、日本人の君はどう思う?」と尋ねられる環境がどのくらいあるのか、そして、その時に周りの海外からやってきた友人たちの共感を呼ぶような答えができるかどうか、そんな目的のために鍛錬を重ねる留学生活を楽しんでほしいと思います。
衛藤 伸彦
オーストラリア留学センターの代表をしています衛藤伸彦(えとう のぶひこ)です。 現在は南オーストラリア州のアデレードに住んでいますが、全豪6都市(シドニー、ブリスベン、メルボルン、パース、アデレード、ゴールドコースト)にある支店や全豪の学校や大学、東京支店などを出張しながら、若者たちが自分らしい人生を送るためのアドバイスやセミナーを開催しています。

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