多様性について考えること

タスマニアで最初に泊まったAirbnbのコテージは母屋が隣にあって、時々オーナーの方が声をかけてくれました。彼は30年前にドイツから移住をしてきた人で、ドイツでは森林の管理をしていたということです。そんなスキルを活かしてタスマニアで森林保護の職を見つけ、森の中に家を建て、10年前からは炭を使った土壌改良のビジネスも始めています。

そんな彼と話したのは健全な森林の多様性の話。


自然はそれ自体に強い森を作るためのノウハウが内在していて、ほったらかしにしておくことが、人間にとって有益かどうかは分からないけど、森にとっては健全なんだみたいな話をしてくれました。だから、あえて外から何かを持ってくることは何も必要なくて、すでに十分に多様性のある、そこに生えている植物を大切にしていればいい。

今、人間社会では、多様性が一つのキーワードになっていますよね。うちの会社は多様性を発揮した経営をしてますよと言いたいがために、外国人を雇ったり、理系の人を文系の組織にいれたり、いろいろ工夫している会社も増えています。しかし、そのコテージのオーナーと話しながら考えたのは、まずは、もっと自分の会社にいるスタッフひとりひとりの個性を知るようにしようということです。僕の会社には、現在22人のスタッフが働いているのですが、みんな様々なバックグラウンドを持ち、違う得意分野を持ち、違う夢を持つ、それだけで十分に多様性のある人々です。ひとりひとりを理解することで、生まれてくる戦略の方が、戦略に人を合わせていくよりも、ずっと成功の確率が高いと思っていますし、今のところ、その経営方針はうまくいってる感じです。
衛藤 伸彦
オーストラリア留学センターの代表をしています衛藤伸彦(えとう のぶひこ)です。 現在は南オーストラリア州のアデレードに住んでいますが、全豪6都市(シドニー、ブリスベン、メルボルン、パース、アデレード、ゴールドコースト)にある支店や全豪の学校や大学、東京支店などを出張しながら、若者たちが自分らしい人生を送るためのアドバイスやセミナーを開催しています。

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