オーストラリアの田舎を旅していると、多くの家が、雨水を浄化したものを飲み水に使っています。水道を引くというというのはコストがかかるし、自治体が水道のシステムを維持するのも大変なので、雨水タンクで浄化して水を作るというビジネスが成立しています。タスマニアで会った人などは、雨水の方が美味しいし、安全だし、水道の水なんか飲みたくないということを力説してくれました。実際、都会の水道水よりもまろやかな感じで、美味しかったのです。
日本のように、自然災害が多い環境では、エネルギーやライフラインをどう自分で確保していくかは、実は大きな課題なはずなのに、僕たちのマインドセットはライフラインはお上が作って届けてくれるものだと信じて疑いません。
でも、これからさらに地方の過疎化や地方財政の破綻など、今までのようなインフラの維持というのは難しくなるわけで、そんな時に、オーストラリアの田舎の人々のエネルギー自給作戦は参考になるのだと思います。幸いにも、日本はオーストラリアの何倍も雨が降るので、浄化システムをうまく考えたら、少なくとも水は自給できると思います。
日本の災害のニュースを見るたびに、断水とか水の供給が足りないというトピックが出てきます。オーストラリアでは普通のことを紹介することで、日本に役立つこともあるかもしれないと思ったのでした。