最初が肝心

オーストラリアのビジネスでは、最初のミーティングでどのような関係が築けるかがとても大切です。日本のように、まずは名刺交換してご挨拶だけでも、みたいな時間のかかる関係づくりよりも、初めて会ったその日から信頼関係を築くことを目標にしたほうが文化に合っているようです。では、どのようにしたら良いのでしょうか。

オーストラリアではmateshipという言葉の通り、一緒に働く人たちはみんな友達という雰囲気があります。ですから、無理に自分を飾ったり、舐められないように偉そうに振る舞ったりするのは逆効果です。それよりも、正直に自分を見せていくことが成功につながっていくと思います。

僕がこのビジネスに入ってまだ間もない頃、ブリスベンにあるラングポーツという語学学校のオーナーの方が当時の日本の新宿にあった小さなオフィスに訪ねてきたことがありました。その学校はオーストラリアのトップの学校としていつも表彰されているような語学学校で、きっと小さな留学エージェントの新しい社長を品定めに来たのかもしれません。僕は、まだ業界のこともあまりよく分かっていなかったので、特に何か議題があるわけでもなく、ミーティングが始まりました。

はじめに、学校の概要やプログラムなどについての説明があり、「何か質問は?」と聞かれたのです。

僕は前職がベルリッツという語学学校の経営だったので、「クオリティを維持するために気をつけていることはどんなことですか?」という質問をしてみました。それは純粋に僕が知りたかったことで、オーストラリアの語学学校ってどんな経営をしているのかに興味があったのです。

しかし、その質問に彼は驚いたようでした。「日本のエージェントで、コミッションの率など、お金の話をしなかったのは君が最初だ。」ということで意気投合し、それ以降も語学学校やエージェントの経営について語り合う機会も多く、この業界やビジネスを学んでいく過程においていつも助けてくれました。彼にとって、クオリティはビジネスの本質であり、それについて最初に質問をしたこの日本人は信頼すべきと判断したのでしょう。

それ以降、クイーンズランド大学やメルボルン大学などの名門大学との契約交渉もこの正直作戦で乗り切り、現在は23の大学と契約を結んでいます。オーストラリアの教育ビジネスは、変な小細工や根回しも必要なく、素直に自分を表現しながら交渉していけるので、僕にとってはとても楽しくやりがいのあるフィールドです。

衛藤 伸彦
オーストラリア留学センターの代表をしています衛藤伸彦(えとう のぶひこ)です。 現在はサンシャインコーストに住んでいますが、全豪6都市(シドニー、ブリスベン、メルボルン、パース、アデレード、ゴールドコースト)にある支店や全豪の学校や大学、東京支店などを出張しながら、若者たちが自分らしい人生を送るためのアドバイスやセミナーを開催しています。

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