悪い連鎖を切るために

日本社会の一つの問題は、一度悪いサイクルに入ってしまうとなかなか抜け出せないことでしょう。

親の貧困は子どもの教育の機会損失につながるし、虐待はまた次の世代の虐待につながっていくし、キャリアのスタートでつまづいて非正規雇用に甘んじると、正規雇用になるハードルをなかなか超えることはできません。悪い連鎖の中で生きている人たちは、その中の世界でしかチャンスを得ることができず、つまりはいつまでたっても抜け出すことができず、最後にはあきらめてしまうのです。


これとは反対に、いい世界に入った人たちは、その既得権益を守るために努力して、その世界にとどまり、その世界の人々のネットワークで世の中がまわるように組み立てていくのです。

つまり、格差社会というのは悪い連鎖の中で生きる人たちと、いい連鎖の中で生きる人たちの間で、普通にしていると自然と起きてしまう現象なのだと思います。ですから、社会としてこの問題は行政が取り組まなくてはいけないことに間違いはないのですが、一人一人の個人がその解決を待っている時間はありません。

悪い連鎖の中にいる人は、その連鎖を断ち切らなくてはいけないし、そのためにキャリアや人間関係も含めて、自分の住んでいる世界をリセットする必要があります。留学は、そのリセットのきっかけになるかもしれません。でも、そのためには、お金も含めて準備やしっかりと覚悟をもってから来てください。1年間で修了するGraduate Diplomaなどの資格を取るだけで、企業からの評価も違うし、経験も積めるし、自信を持ってキャリアの立て直しにつながっていくと思います。簡単ではないことは重々わかっていますが、その後の人生が大きく変わっていくので、30歳までにはなんとかすべき問題なんだと思います。
衛藤 伸彦
オーストラリア留学センターの代表をしています衛藤伸彦(えとう のぶひこ)です。 現在は南オーストラリア州のアデレードに住んでいますが、全豪6都市(シドニー、ブリスベン、メルボルン、パース、アデレード、ゴールドコースト)にある支店や全豪の学校や大学、東京支店などを出張しながら、若者たちが自分らしい人生を送るためのアドバイスやセミナーを開催しています。

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