字を書くスピード

1962年生まれの僕の世代は、30歳くらいまでは、仕事にパソコンなど使わなかったので、ほぼ全ての仕事や作業は手書きでした。今では想像もできない世界ですが、コピーライターの人が僕が開発した商品の広告用の文章を、趣のある文字でオリジナルの原稿用紙に書いてきてくれたりしたのは、とても良い思い出です。そんな毎日字を書くのが仕事ですから、僕の書く字はそんなに汚くなかった。というよりは、男子にしてはまあまあ綺麗な字を書く部類にいたと思います。

ところが、最近、ノートにメモを書こうとすると、悲しいくらい字が汚いのです。何が、おかしくなったのかというと、字を急いで書いてしまって、殴り書きのようになってしまうのです。物事を考えるスピードはキーボードで文字を打つスピードに影響されているようで、それを手で書こうとすると、考えるスピードとうまく噛み合わなくなってしまうのです。なんかキーボードを打つのと同じ速さで字を書かないといけないという強迫観念に苛まれている感じです。

でも、オーストラリアの大学で学んでいる留学生たちのノートや教科書を見せてもらうと、びっしりと手書きで綺麗な文字が書かれています。それらを見ていると、じっくりと理解しながら、特に外国語で、物事を深く理解していくための学ぶスピードは、手書きのスピードにフィットしているのではないかと感じたのです。

経営という仕事は、生産性とか効率性とは違った、深く考えることの質を問われていると思います。だからこそ、今年は留学生たちのように、じっくりと考えたアイデアたちを、手書きの読みやすい文字で、ノートにまとめていこうと考えています。
衛藤 伸彦
オーストラリア留学センターの代表をしています衛藤伸彦(えとう のぶひこ)です。 現在は南オーストラリア州のアデレードに住んでいますが、全豪6都市(シドニー、ブリスベン、メルボルン、パース、アデレード、ゴールドコースト)にある支店や全豪の学校や大学、東京支店などを出張しながら、若者たちが自分らしい人生を送るためのアドバイスやセミナーを開催しています。

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