今週はMurray Bridgeというアデレードから東に車で1時間くらい走った場所に滞在しています。Bridgeという名前でも分かるように、川が町の中心を流れています。その川の名前がMurray Riverと言って、オーストラリアで一番長い川です。
世界で一番長いのはナイル川、日本で一番長い川は信濃川、と多くの日本人はクイズ番組に出ても、簡単に答えられると思いますが、オーストラリアで一番長い川なんて、この国に10年以上住んでますが、意識したことさえありませんでした。調べてみると、このマレー川はニューサウスウェールズ州にあるオーストラリアで一番高い山のコジオスコ山周辺の降雪地帯をスタートして、ビクトリア州、南オーストラリア州のアデレード近郊まで約2500キロ流れています。2500キロって、日本だと札幌ー鹿児島間くらいなので、想像がつかないですね。
今回、いくつかの場所で、川を眺めていたのですが、洪水がそれなりの頻度で起きるのに、何も工事をしないで、そのまま放置している感じが、違和感というか不思議な感じがしました。日本だと、歴史を通じて治水は大きなテーマであったはずで、今では、自然のままの川って、考えてみたらあまり見る機会はありません。どちらが良いとか悪いとかという話ではなく、自然をコントロールするということについて、(もちろん、それだけの予算が捻出できないのが一つの理由でしょうけど)オーストラリアの地方の人たちと日本人の考え方は、ずいぶんと違うのだろうなあと感じました。洪水が起きたら、早く逃げて、そのあとはコミュニティーが団結してまた頑張る、というのがここの人たちの歴史なんだなというのが、新年に洪水の被害を受けた復興途中の街を歩きながら、考えたことでした。