先日、ニュースを見ていたら、コロナウイルスの自粛により、自宅から仕事をしている若者たちが住みたい場所として、今までの大都市ではなく、ゴールドコースト、ニューカッスル、サンシャインコーストなどの地方の街が人気が出てきたという話をやっていました。それらの街は、近くの大都市(ブリスベンやシドニー)まで、1時間から2時間圏内なので、地方というほど遠くはありません。
僕はサンシャインコーストに住んで、6年になりますが、この後、旅にしばらく出かけたとしても、ここに戻ってくると思います。(もしかしたら娘たちが住んでいるパースに住む可能性もありますが。)豊かな自然、信頼できるファーマーズマーケット、素朴なカフェやレストラン、すぐに予約できるテニスコートと友だち。緑をメンテナンスする人たち、そして、年間300日の晴れの日。かつては、引退した人たちが住む年寄りの街だったのが、引退するまで待てない若い世代たちが、リモートワークという新しいワークスタイルとともに、増えてきているのです。考えてみれば、まさに僕もその一人です。
これから、日本の若者たちの中でも、このようなライフスタイルをしていきたい人たちが少しずつでも増えていくと思います。残念ながら、そのような人たちが満足できるような街が多くはないのでしょうが、房総や軽井沢や那須などは可能性があるのかもしれません。でも、無ければ作っていけばいいのだから、とても面白い分野だと思います。
今まで、街の開発や地方の開発というのは、どんなに素敵なコンセプトを考えたとしても、現実的にはミニ東京っぽい、お洒落な消費活動が実現できることが目的になってしまっていた感じがします。物質的ではない、生活の豊さを目的とした街づくりを勉強したり体験したりしたい人は、オーストラリアの地方都市にある大学に行くことをお勧めしますよ。大学の勉強だけでなく、それらの街での生活はきっと多くのヒントを与えてくれると思います。