リズモアで考えたこと

ニューサウスウエールズ州のリズモアは、サーフィンやヨガで有名なバイロンベイの約50キロ内陸にある、人口約3万人の街です。1800年代に林業の拠点として開拓され、その後、乳業の街として発展しました。オーストラリアのスーパーマーケットでも見かけるNorco 社のチーズ工場やアイスクリーム工場があります。



1954年にはイギリスのエリザベス女王がわざわざ訪問したくらい、オーストラリアにとっても重要な街だったことがわかります。しかし、その後は大きな発展もせず、観光はバイロンベイに取られ、そちらに資本も流れたので、リズモアはかつて栄えた街というイメージが漂っています。


その状況を克服して、新たな発展のために、1994年にサザンクロス大学を設立して若い人口を増やしています。そんな効果もあってか、街の商店街は60年代のなごりと新しい時代が混在しています。


お洒落なカフェがあったり、オーガニックな食材や商品を売っている店があったり、地元のアーティストを支援するためのギャラリーがあったりと、文化的にも面白い取り組みが行われているようです。




それでも、まだ多くの人たちは典型的なオーストラリアの田舎の人たちで、お洒落さにはほど遠いのですが、日本の田舎にも通じる雰囲気が逆に親しみを感じます。

かつて栄えた街が時代の流れに取り残された時に、どうしたらいいのかというのは、多くの日本の市町村において大きな問題だと思いますが、何かを加えて観光客を呼び込むための予算を獲得するのではなく、街を小さくしながらも生活する魅力を加えていく、新しい開発の考え方が必要になってきます。魅力的な街とネット環境があれば、都会から移り住んで来る人々は必ず増えていくと思います。ポストコロナの時代は尚更です。

僕は、このリズモアという街に楽しんで住むことができると思いますし、日本の若者たちで、将来、地元の活性化に貢献したい人は、こんな街に留学するのも、様々なアイデアを得るのに役に立ちますよ。
衛藤 伸彦
オーストラリア留学センターの代表をしています衛藤伸彦(えとう のぶひこ)です。 現在は南オーストラリア州のアデレードに住んでいますが、全豪6都市(シドニー、ブリスベン、メルボルン、パース、アデレード、ゴールドコースト)にある支店や全豪の学校や大学、東京支店などを出張しながら、若者たちが自分らしい人生を送るためのアドバイスやセミナーを開催しています。

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