オリンピックやワールドカップの頃になると、にわか評論家の人たちがテレビやネット上で活躍して、人を評価し始めます。というよりは、日本中が評論家の集まりになったような雰囲気さえ漂います。日本に帰った時にテレビを見ていると、人や組織を評価するのが大好きなのが日本社会の特性の一つだと気づきます。
その一方で、私も含めて、人に評価されるのが嫌いだと言う人もとても多いと思います。嫌いだけど、耐えられないほどではないし、そこそこの評価も受けているみたいだから、この組織でしばらく働こうくらいの人々が日本の会社をまわしています。「私は評価されるのが大好きで、いい評価も悪い評価も自分の成長のために大切なんです」なんて言える奇特な人は、私の友だちには多くはいないようです。
問題なのは、人間のストレスの多くがこの他人からの評価というものに起因しているということです。上司からどう見られているか、先生からどう見られているか、同僚からどう見られているか、家族からどう見られているか、そんなことでストレス溜めちゃうので、自分らしさを追求する事よりうまく組織の中で生きていく術を身につけることが日本では大切になってきます。
しかし、その我慢も時間の無駄ではと思えてきた時にやれることは、、
自分で会社を作って、市場の評価だけを受けるようにする。会社とか上司からの評価は受けない。(部下からのダメ出しはときどきショックだけど、気にしない)
日本社会から飛び出して、もう少し伸び伸びとした環境で働く。(といっても、組織はどこでもそれなりに厳しいですが)
くらいしか、私には思い浮かびませんでした。その両方にチャレンジして、苦労もかなりしましたが、評価されることによるストレスというのは、全く無くなりました。しかし、同時に評価する事の大切さや難しさも、自分の会社を持ってみて初めて理解した気がします。