都市は素敵な街を隠している

1週間ほど、暑い東京に来ています。2011年にオーストラリアに引越しをしてからはじめての日本の夏なので、冬の爽やかなオーストラリアからやってきた人間としては、この蒸し暑さはかなりこたえます。オフィスは渋谷にあるのですが、相変わらず人は多いし、この猛暑では散歩する気にはなりません。結局、実家がある吉祥寺に戻って、買い物したり、友だちとご飯を食べたりしています。

渋谷などの東京の中心はどうも居心地が悪く、ちょっと離れたおしゃれな街や地域が、実はその都市の魅力を作っているのだと思います。

オーストラリアでもその公式は当てはまっていて、シドニーならサリーヒルズ、ブリスベンならパディントン、メルボルンならフィッツロイ、パースならスビアコなどの街は、市内中心からちょっと離れたおしゃれな街としてすでに有名ですが、他にもきっと素敵な街がたくさん、都市の周辺にはあるのだと思います。

そんな街に住むことで、オーストラリアらしい、のんびりした人生を楽しむライフスタイルを経験することが出来ます。よく、市内に出来るだけ近くて便利な場所に住みたいというリクエストをもらいますが、市内に通学するのに少し時間がかかったとしても、生活の質が高い街周辺に住むことの方が、一生に一度のオーストラリア留学を印象的にできると思いますよ。

コミュニテイーという優先順位

今、多くの人々にとって、消費活動は自分を表現するひとつの手法になっています。つまり、どこで何を買ったかとか、どこで何を食べたかを、インスタにあげたときにいいねがつくかどうか?みんなが素敵!と言ってくれるかどうかが消費活動を選択する大切な要素になっているわけです。

でも、それって、自分のアイデンティティを表現しているつもりでも、企業のマーケティングに乗せられているだけなので、自分らしさを構築していくことにはつながりません。若いうちにそれに気づくことが、幸せになるための大切なステップになるのだと思います。

最近の僕の消費活動のテーマは、グローバル企業に貢献するのではなく、いかにコミュニティーに貢献するかということです。

食材は基本的に週末のファーマーズマーケットに買いに行きます。野菜や果物は、有機栽培で新鮮な方が、スーパーの野菜に比べて、やはり美味しいし、健康にもいいのだと思います。スーパーマーケットに行くのは、ミルクとか豆腐とかを買う時のみなので、滞在時間も短いです。
魚は地元の漁師さんたちがやってる魚屋さんに買いに行きます。その方達は、グレートバリアリーフの保護にも積極的に関わっているので、応援したくなります。オーストラリアには珍しいマグロの刺身があるときは、「今日はあるよー」みたいに声をかけてくれます。

朝にコーヒーを外で飲みたくなったら、家から歩いて5分くらいの同じカフェに行きます。バリスタも店員のメンバーもみんな顔馴染みなので、僕がソイ・フラット・ホワイト(豆乳入りのコーヒーってことです)を飲むことを知っているので、何も言わなくても準備をしてくれます。

ビールが飲みたくなったら、ライフセーバーたちのクラブであるサーフクラブに行きます。ここはNPOなので、収益はビーチを守るライフセーバーたちの活動に使われています。日本で言えば、ファミレスみたいに、週末は家族づれで賑わっています。

あとはタイのおばちゃんがやってる美味しいタイ料理屋さんとか、留学生たちとランチをするのはベジタリアンのカフェに行くことが多いです。

こんな感じで僕の活動範囲はとても狭く、でも選択肢が少ないからこそ、コミュニティーに深く繋がれて、友達(知り合い)が増えています。そして、僕にはこちらの生活の方が幸せを感じるのです。

留学生の皆さんも、自分が住むことになったコミュニティーにもっと繋がってみると、新しいオーストラリアの魅力を発見できるかもしれませんよ。

奨学金より大事な戦略

最近、大学進学などに際しての奨学金の問い合わせがとても増えています。留学して勉強はしたいけど、先立つものが無いということで、まさに教育格差は経済格差につながっていることを実感します。

しかし、早くから、将来は海外の大学に行くことを想定して準備を始めたり、勉強を工夫することで、貸与型の奨学金を受けずに、つまりは借金をしなくてもオーストラリアの大学に進学することが可能なので、いくつかアイデアを書いてみます。

親ができること

1)子どもが生まれたら、積立型の貯金を始めること。18年間は216ヶ月、毎月1万円積み立てで216万円、2万円で432万円、3万円で648万円貯まります。(もちろん学資保険などで受取額を増やす方法はあると思います)

2)お金がかかる遊びを日常にしないこと。週末に何かイベントをして、インスタにあげるような生活は、お金持ちの方はどうぞ。でも普通の方は、お子さんのために、図書館か公園に行くべきです。留学生たちを見ていて感じることは、成功している子は本が好きだということです。そして、それは小さな時にできた習慣で、学校の図書室や地域の図書館が遊び場だった子たちです。

留学生ができること

1)海外の大学に行こうと決めたら、その日から英語の勉強をひたすらすること。当たり前の話ですが、大学に進学するために英語学校に多くの費用を使うのはもったいないです。英語は、使えば使うほど上達するので、まずは自分でできることに時間を使いましょう。

2)高校の成績を上げることに集中すること。日本の大学を受験しないのであれば、受験用の塾などに行く必要はなく、ひたすら学校の成績を上げることに時間を使いましょう。例えばオール5であれば、いくつかの大学から返済不要の給付型の奨学金を得ることができます。自分の力で大学に行くなんて、カッコいいですよね。

他にもいくつものアイデアがありますが、これからの日本社会では、企業たちがかつてのムラ的というか学校的な日本的経営スタイルが立ち行かなくなるとともに、海外で学んできた若者たちにチャンスが増えていくと思います。20年後くらいの社会を展望しながら、進路を決めて準備をされることをお勧めします。

よく眠るために気をつけていること

昨晩はウインブルドンの錦織対フェデラー戦を朝の3時30分まで観てしまったので、ちょっと眠い1日です。

学生の時は、平気で昼まで寝ていたりしたのに、年齢を重ねるごとに睡眠時間は少しずつ減ってきています。世の中の年寄り同様に、10時くらいに寝て、朝の4時とか5時とかに起きてしまいます。別に睡眠時間はそれで構わないみたいですが、睡眠の質は高めておきたいところです。

そんなことで、この半年くらいやっているのが、お昼を過ぎたらカフェインを取らない、つまりはコーヒーを飲まないというルールです。朝食にコーヒーというのは習慣になってしまっているので、コーヒーを飲まないと1日が始まらない感じですが、午後は飲まないと決めたら、けっこう無理なく続けられています。おかげで、特に眠り始めから数時間の眠りが深くなった気がします。

カフェインって、紅茶にも日本茶にも入っているので、では午後は何を飲んでいるかというとひたすらルイボスティーです。最初は、クセのある味のような気がしましたが、慣れてくるとこの素朴な味がたまらなくなってきます。

地元のオーガニック食品店で売ってる、まさにサンシャインコーストの会社のお茶を飲んでいます。これって、他の州で売られているかは分かりませんが、見つけたら、ぜひ試してみてくださいね。記憶は眠ることで定着するそうですから、留学生の皆さんも勉強したらとっとと眠るのはいいらしいですよ。

半年は住んでみたい街

Northern Territory(日本語では北部準州と呼ばれます)のダーウィンと言う街に行ってきました。ダーウィンの人口は15万人弱、他の州都に比べると随分と小さな街です。

しかし、この10年ではエネルギー関連の投資や成功から、モダンなアジアへの玄関口として変身を遂げています。だからと言って、新しい人々が押しよせた都会ということでも無く、相変わらず田舎の雰囲気もある、とても落ち着く街でした。

ダーウィンは1年のうちの4月から9月までが乾季、10月から12月までが暑い時期、そしてクリスマスくらいから3月までが雨季だそうです。辛いのは10月からの暑い時期で、東京の夏のような蒸し暑さが続くとのことです。8年間、東京の夏を経験していない僕としては、ちょっと怖い感じです。雨季はシャワーが気温を下げてくれるし、街がどんどん緑になっていくので、ローカルの人は好きだと言ってました。(日本の梅雨みたいでないことを祈ります)

今は、乾季で暖かいけど爽やかな日々でした。こんな気候であれば、乾季の半年は暮らしてみたいと思います。なぜ、そんなことを思ったかというと、今まで訪れたどこの街よりも、さまざまなバックグラウンドを持った人々が、調和しながら生活している気がしたからです。

オーストラリア先住民、オーストラリア人、アジアからの移民、ヨーロッパからの移民や旅行者、中東からの人たちなどが、グループで歩いてたりします。他の都市だと、マルチカルチャーだけど、あまり混ざってはいない感じ、でもここではみんなが友だちになっている雰囲気です。

僕が、ある街に住むために必要なもの、美味しいカフェ、ファーマーズマーケット、テニスコート、綺麗なビーチ、図書館、みんなここにはありました。

来年か再来年、半年くらい住んでみようかと、本気で考えています。

865人からのスタート

昨年の9月からお客様に配りはじめたKeepcupですが、今日時点で865人の留学生の皆さんにお渡しできています。私たちの支店がないエリアに留学している方や、お渡しするのを忘れてしまっている方は、ぜひ声をかけてくださいね。

865人の人たちが、そのKeepcupをどのように使っているかは、興味のあるところです。毎日持ち歩いて、Take awayでコーヒーを買うときに使っている人もいれば、家で自分用のマグカップとして使っている人もいれば、すでにどこにあるかもわからない人もいるかもしれません。

でも多くの人がコーヒーを買うときに使い捨てのカップに対して何か考えてもらえればこのプロジェクトは成功だと思っています。僕はKeepcupを持たずに外でコーヒーが飲みたくなったら、必ず店内でマグカップで飲むようにしています。Take awayということはあり得ません。そんな些細なルールでいいのだと思っています。

僕の小さな努力が地球環境を良くすることはありませんが、865人では少しインパクトがあり、毎年1,000人の人たちに渡していけば10年後には1万人の人に渡せているわけで、それは僕たちらしい社会貢献につながっているのだと思います。カフェのロゴが入った紙のカップ(将来ゴミになる)をインスタにあげることがかっこ悪い時代になるまで、僕たちは地道にKeepcupを渡し続けていきたいと思います。

もう、特に楽しみはいらない

57歳の誕生日を迎えました。2人の娘たちからそれぞれ電話がかかってきて、自分のやりたい仕事が出来て、毎日が忙しいけど本当に楽しいということでした。2人ともパースという西海岸の街でプロフェッショナルな仕事をしています。彼女たちと話している時間が、本当に僕にとっては幸せな時間です。

経営している会社は11年が経ち、おかげさまで業績は安定し、それよりも社員がほとんど辞めずに同じメンバーで頑張り続けていられることに幸運を感じます。多くの大学や専門学校、語学学校から信頼をいただけているのも、長年働いてくれている社員のおかげです。

僕の生活はというと、相変わらず田舎の家で仕事をしながら、同じカフェに通い、肉はほとんど食べず、出来るだけ毎日運動(テニス)をして、ときどき各支店を訪問して、社員たちや留学生たちと話をしたりセミナーをしたりして、僕が役に立つことはないか試行錯誤しています。インスタ映えしない毎日です。

そんな僕が誕生日に考えたことは、これからは、もっと考え、大人らしい発言をしていこうということ。SNSの時代が今までの時代と大きく違うのは、かつては子どもっぽい発言とされた、論理性がないとか、感情にまかせた発言が許容されているということです。そんな発言に対して、何か言っても、その大きな悪意みたいなものに僕自身が押しつぶされそうな気もするので、僕自身の発言をいつも磨いて、ちゃんと説明していきたいと思います。

おかげさまで、すでに人生を十分楽しませてもらってきたので、これからの残りの人生は、若い人たちに役に立つことだけに集中して、大人らしく(今でも多くの失敗を重ねていますが)生きていこうと思います。

最低時給が今年も上がるオーストラリア

オーストラリアは7月からがビジネスの新年度(日本の4月みたいなものですね)で、全ての企業がこの会計年度で動いています。そして、この時期になると来年度の最低時給が発表されます。

この7月からの最低時給は、19.49豪ドルです。日本円に換算するのはナンセンスな話ですが、1豪ドルが80円としたら1500円くらいです。日本では最低時給を1000円にするのを産業界が文句を言ってるそうですが、こちらは、産業界よりも庶民の方が大切なので、経営者たちは本当に大変だと思います。

しかし、だからこそ、生産性向上とか、効果的なことに焦点を定める経営戦略の手腕が問われてくるのだと思います。僕たちの会社では、各支店のアシスタントの方は最低時給からのスタートですが、だからこそ、記事の作成やブログの執筆など付加価値を高めてもらえる仕事をお願いしています。

なぜかと言うと、僕たちと縁があり、僕たちと働く若者たちには、何か学んでほしい。何も考えなくてもお金を稼げる世界より、仕事の質を高めていくことに楽しさを見出して欲しいと思うからです。

オーストラリアは、最低時給が高いので、世界中からワーホリなどで若者たちがやって来て単純な労働に従事しています。それでも、それなりの生活ができるので、多くの人たちがその生活を長く続けようとします。しかし、それって付加価値を生むための仕事ではないので、何年やっても仕事力と言うものは伸びていかないのです。(ゼロではないでしょうけど)

最低時給は安いのは、大問題だと思いますが、最低時給が高いのも、考えなくなる人を増やしてしまう可能性があると言うことで、日本からの留学生の成長にとっては簡単に喜べない問題なんだと思っています。

エスカレーターの不思議

先々週から、日本に滞在して、今夜の便でオーストラリアに戻ります。日本に帰ってくると、日本の不思議なことシリーズみたいなネタを考えるのですが、今日は、その一つの「エスカレーター」。

日本では、だいたいの場合、片側をあけて、東京で言えば左側にみんなが並びます。通勤ラッシュで混んでる時はそのおかげで、エスカレーターに乗るまでに1分とか2分とか待たなくてはなりません。

それだったら、時間も早いし健康にもいいんだから、怪我とかしていない人は階段を歩いた方がずーっと生産的なのにもかかわらず、みんな効率の悪い片側通行のエスカレーターに並んでいます。なぜなのでしょう?

僕の解釈としては、エスカレーターを利用した方が楽だから、エネルギーを節約できるから、つまりお得だからということなんだと思います。せっかく、そこにあるんだし、無料だし、動いてるんだから乗った方がお得、ってことのような気がします。ご意見のある方、教えてください。

日本での違和感は、なんでもお得なものを探している雰囲気です。オーストラリアでお得な大学はありませんか?みたいなことを聞かれても、教育は結局は頑張って多くを学んだ人がお得ですよとしか答えられないのですが、「私に合ったお得な学校を探してください」という問い合わせは、不滅です。

パースのエディスコーワン大学のスポーツ科学の野坂教授曰く、階段は降りる方がトレーニングになるそうですので(興味のある方はこちらのビデオを)、少なくとも下りはエスカレーターではなく階段を使うことをお勧めします。

ダンボの羽根

娘たちがまだ小さかった頃、アメリカなどに出張に行くとディズニーアニメのビデオを買ってきては、一緒に見ていました。子どもって飽きないので、何度も何度も。ですから、ディズニーアニメの名作は結構今でも覚えています。今年はティム・バートン監督が実写版のダンボを製作したみたいですね。

ストーリーを覚えている方は、ダンボがカラス?の友達にもらった羽根を覚えているかもしれません。飛躍するためのお守りというか、自分が飛べると信じるための、つまり自信の象徴みたいなものです。

アデレードに出張した時に朝ごはんを食べたカフェに、「Dumbo Feather」という興味をそそる名前の雑誌があったので、読んでみると、社会をよりよくしていくために頑張っている人たちをインタビューしている雑誌でした。面白かったので、紙の本は買わない僕ですが、雑誌の購読を始めました。

WEBサイトはこちら

農家や科学者や文学者やカフェの経営者やビジネスオーナーまで、様々な仕事をしていても、社会や自然環境を良くしていきたい人たちの言葉たちは、多くのヒントを与えてくれます。

僕が留学という仕事をしていて、一番気にしていることは、お客様ひとりひとりの「ダンボの羽根」が何かということです。飛躍するためのきっかけが何なのか?留学がそれだ!とかいう乱暴な話ではなく、留学においてどんな経験が、それ以降の飛躍につながっていくのか?そんなことを知りたいので、うちの会社のWEBサイトではひたすら留学生たちにインタビューをして体験談を掲載しているのです。