海外から日本を考えよう

Warrnambool Beach, Great Ocean Road, AustraliaBy dan taylor


日本は、これまで、この小さな島国で世界有数の経済大国として、発展をしてきました。1980年代は世界一勢いの有る国であったことは間違いありません。私も1990年にアメリカのビジネススクールに行きましたが、そのときは「日本ではどう?」と教授の方がわざわざ聞いてくれるほど、日本のビジネスは元気でした。

しかし、その発展の中で築いてきた社会のシステムというものは、将来も発展し続けることが前提で作られたため、バブル崩壊後、これだけ経済が長期間低迷してしまうと、そのシステムが機能しない事は誰の目にも明らかな事です。政治家や官僚たちもきっと頑張ってはいるのでしょうが、国に任せていても明るい未来がやってくるとは思えません。ですから、これからは本当に自立した個人とならなければ、自分らしい、幸せな生活はできなくなるのだと思います。

そんな時に、まず世界に出て、それも日本よりも国民たちが幸せだと思っている国に行ってみて、日本がどうなっていくべきか、その中で自分はどのように貢献していくべきかを考えることは、すべての若者にやってもらいたいことです。日本の中にずーっといても、社会を良くしていくアイデアはなかなか生まれてこないと思います。

まずは世界に出て、他の国からの留学生たちと話をすると、必ず日本人としての意見を聞かれます。そんなとき、いかに自分が日本のことを知らないか分かります。それが私は若者が日本について考える原点なのではないかと思うのです。環境のこと、戦争のこと、宗教のこと、社会のこと、様々なトピックについて、誰かの受け売りではない自分の考えを持つことのトレーニングや考える時間が海外では出来るのです。

私はオーストラリアという国に来て、幸せとは何かを日本にいた時以上に考えるようになりました。国民が考える幸福度世界No1の国に住みながら、経済的な成功以外の幸せについて、実感とともに、じっくりと考えています。

ワーホリではなくギャップイヤーと言ってしまおう

IMG_1975by bpsusf


残念ながら「オーストラリアにワーキングホリデーに行ってきました!」と帰国後の就職面接でアピールしても、「どうせ遊んできたんでしょ?」と面接官は皆さんの経験を正当に評価してくれないことがあるそうですね。たとえ、あなたがワーキングホリデービザで渡航したとしても、誰に対しても誇れる経験や勉強ができたのであれば、「オーストラリアにギャップイヤーに行って、勉強と最高の経験をしてきました!」と言ってしまいましょう。

日本という社会は、何かラベルを貼ることで理解したつもりになる風潮があるので、「ワーホリ」というだけでネガティブなイメージを持つおじさん、おばさんたちはけっこういるのです。ですから、そう言うタイプの人たちだと思ったら、ワーホリではくギャップイヤーに行って、すごい体験をして成長してきたんだと堂々と話すべきです。

ではそんなときに、何をどうアピールしていったらいいのか。大切なことは、苦労や困難から何を学んだかを魅力的なエピソードとして語ることです。「何もかも順調で、とても楽しい留学でした!」というケースもほとんど無いでしょうし、そんな話は聞いていても退屈なだけです。苦労や困難を文化や他人のせいにする話は誰も聞いてくれませんが、困難を克服してそれを笑い話にできる若者をどんな社会でも求めています。それが理解できていれば、留学中に苦しいときに、これを笑い話にするには?という余裕も出てきます。

欧米におけるギャップイヤーの意義

Backpacker in CairnsBy jcoterhals


「ギャップイヤー」とか「ギャップターム」という言葉が少しずつ日本でも知られるようになりました。東大などを中心とした日本の多くの大学が秋入学を導入することがきっかけで、高校卒業から大学入学までの期間をどう過ごすかが議論されています。

もともと欧米では、高校生が大学に入学する前、あるいは大学終了後大学院に入学、あるいは仕事を探し始める前に、半年〜1年程度休みを取って世界を旅したりボランティアを行ったりすることをさします。ワーキングホリデーの制度などは、そもそもこのようなギャップイヤーをする若者を対象にしているので、社会に入って数年してからワーホリに出かけるという日本的なワーホリは世界的に見れば珍しいと思います。

ギャップイヤーは1960年頃からイギリスでスタートして、人気が高まり、オーストラリア、ニュージーランド、カナダの若者の間で流行し、最近ではあまり外国に出たがらないと言われていたアメリカの学生たちにも浸透しているようです。

英語圏の若者たちは、このようにその言語のアドバンテージを活かして、様々な場所での経験やネットワークを作る事で、将来的なビジネスや生活設計に活かしているのです。英語は、多くの国で第2外国語として教えられているので、英語圏の若者たちにとっては世界はとても身近なものだと思います。このような言葉の有利さが、欧米諸国の若者たちがギャップイヤーに出かけられる要因にもなっていると思います。

ギャップイヤーの目的としては、リフレッシュして次の学生生活へのステップとすることや、世界を見ることで将来の仕事やキャリアについて考えることがあげられます。ただ、純粋に今まで行ったり、見たことがない世界を旅してみたいというのが一番人気のある理由のようです。そのような経験を大切なこととして、社会が受け入れていることが日本との大きな違いです。日本で、ギャップイヤーの議論をするときの一番の課題は社会の成熟度だと思います。

 

 

 

新しいブログをスタートします!

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はじめまして、オーストラリア留学センター代表の衛藤です。

オーストラリアには、多くの若者たちが1年間、あるいは2年間の計画で留学やワーキングホリデーにやってきます。そんな人たちが、人生を変えるくらい大きなきっかけとなるように、今までに無い視点で長期留学やワーキングホリデーのアドバイスをしていきたいと思っています。

私たちのように、現地に拠点を置く留学会社は、留学真っ最中の若者たちと日々接しています。人生において、たぶん一度きりのチャンスである留学やワーキングホリデーをすごく有効に活用していく人、途中であきらめて帰国してしまう人、永住権を獲得してオーストラリアで新しい生活を始める人、日本人のコミュニティーにどっぷり浸かって留学を始めたときとほとんど英語力が変わらないで帰国する人、本当に様々な人生に出会います。

しかし、せっかくなら出来るだけ多くの人たちに、成功してもらいたい。留学に行って人生が素晴らしくなったと言ってもらいたい。そんな思いから、今までの語学留学とかワーキングホリデーを超える新しいコンセプトの長期留学を「ギャップイヤー」という言葉を使って、紹介していきたいと思います。オーストラリアには、とても素晴らしい留学プログラムも、ワーキングホリデービザを使って人生を変えた元気な若者のエピソードも、ご紹介したい話が数多くあります。そんなエピソードを共有していくことで、これから世界に飛び出す若者たちの参考にしてもらえたらうれしいです。

コメントやアドバイス、よろしくお願いいたします。