留学は住んでみたい国に

留学って半年とか1年とか数年とか、ある期間一つの場所に住むことになるので、場所選びはとても重要だと思います。海外における、もう一つの故郷みたいなものができるわけで、その場所は人生を通じて大きな影響を与えます。


せっかくの経験なので、ぜひ住んでみたい国や街を選んでください。僕だったらライフスタイルが豊かな国という観点で選んでいくと思います。日本よりも、生活が豊かな国に行くことで、日本に帰ってきてからの生き方の目標やビジネスチャンスを見つけられる可能性が高いからです。お得感とか合理的な理由ではなく、こんな生活してみたい!とかこんな人生に憧れる!みたいな理由の方が印象にも残るし、好奇心やワクワク感もずーっと続くと思います。


そんな観点で、僕たちのスタッフブログやWEBサイトの記事を眺めてみると、まだまだオーストラリアのライフスタイルの良さを表現できていない気がします。お金をかけて行かなくてはいけない旅先や、おしゃれなレストランではなく、毎日のちょっとした素敵なことをもっと拾い上げていければと思います。今年も、弊社のサイトを楽しみにしていてください。

過去はもったいなく無い

「もったいない」は数年前に日本の良い文化として世界にも紹介された言葉ですし、僕たちの生活にも浸透している価値観の一つだと思います。

しかし、その「もったいない」という価値観のおかげで、過去に投資したけれども回収の見込みが薄いお金、経営学で学ぶsunk cost(埋没費用) に対してすごく敏感な組織文化を作ってしまっています。過去を捨てきれない、過去に失敗があることが許されないような雰囲気、そのおかげで意思決定が遅くなる企業文化を作る理由の一つが「もったいない」なのだと思います。


これは個人においても、似たようなことが起きています。最初に乗ったレールからなかなか降りれずに人生のチャンスを逸してしまうのは、過去の成功や、学歴や、我慢して出世の階段を登ってきたことが捨てられないからです。せっかく今まで頑張ってきたのに、違う道を歩みだすのはもったいないと人に説得されたり、自分で納得しようとするのです。

しかし皆さんが思っているよりsunk costは大きくなく、今から人生をやり直しても(たとえ僕と同じ54歳だって!)十分に回収できるでしょう。そんなことより、一回きりの人生の残された時間の中で、過去がもったいないからこれをやっている、という時間はとてももったいないと思います。

練習を見に行こう

1月のオーストラリアはテニス月間です。正月のブリスベン国際やパースのホップマンカップから始まって、月末のメルボルンの全豪オープンまで、ほぼ毎日どこかでテニスのテレビが放映され、世界中からトッププレーヤーが集まります。

ブリスベン国際テニスは、ブリスベン市内から電車で15分くらいのとても便利なスタジアムで、かつ練習コートがグランドチケットという20ドルの一番安いチケットでも見ることができるので、すごくお得です。メインスタジアムでとても小さく見える選手の試合を見るよりも、数メートル先で練習をしているプレーヤーを観察するのが、まだ現役だと思っている僕のお気に入りです。


今日は大会2日目なので、多くの選手が練習していました。ワウリンカ、ラオニッチ、ティエム、錦織、など、トップシードの選手たちのスピードやボールのスピンの量、ポジショニングなど、勉強になることばかりです。また、練習方法も選手によって随分と違っています。コーチが出す球をひたすら反復練習したり、流れの中でボレーで決めるまでを何度も練習したり、2対1でスピードが速い展開に慣れる練習など、それぞれの選手が何を狙っているのかがすごく分かりやすかったです。


ビジネスでも、派手な試合の部分だけを磨くのではなく、地味な練習をどれだけ繰り返していけるかをもっと考えなくては。僕の会社における練習は、オーストラリアの大学や語学学校の知識を地道に積み上げていくことです。今年もオーストラリアへの留学に関する弊社のWEBサイトのアウトプット量と質は、圧倒的なNo1を続けていきたいと思います。

2017年は旅の始まり

明けましておめでとうございます。

おかげさまで、2016年の業績も好調で、多くの留学生の皆さんに出会うことができました。留学をお手伝いするこのビジネスは、しばらくは市場も安定していると思いますが、追い風だからといって会社の規模を拡大するのではなく、今の20人程度のメンバーで楽しく、かつ質の高い仕事、つまり一人一人の若者たちの留学の成功に責任を持つ仕事を続けていきたいと考えています。

今日から、ブログのタイトルとデザインを変えて、留学生に対するアドバイスだけでなく、僕自身の生活のことや仕事のこと、そしてこれからの人生において大切だと思っている旅についての考えを書いていきます。今年の後半、たぶん10月くらいから半年くらいは家を持たず、車でオーストラリアを旅しながら経営をしていきたいと考えています。その生活はきっと僕をよりシンプルに、より挑戦的に、より若くしてくれると期待しています。自分の力で旅をすることができるのも体力的にはあと10年とか15年くらいであると仮定したら、55歳になる今年にスタートしようという結論に達しました。1年の半分は旅をしている生活というのを実現してみたいと思ってます。

旅を始めるまでに、生活に必要な持ち物を車に入るだけの量に減らし、会社の基盤をさらに強くし、スタッフ一人一人が成長できるようにサポートをし、多くの若者たちにもっとメッセージを伝えていきたいと思います。

今年も、どこかで皆さんに会えるのを楽しみにしています。2017年もよろしくお願いします。

洞窟に差し込む光のパフォーマンス

この前の週末に、サンシャインコーストからロックハンプトンという街に行くために、片道600キロほどのドライブをしてきました。もちろん行きと帰りはほぼ1日のドライブで、2泊3日の旅です。



なぜ、こんなところに旅をしたのかというと、この辺りの緯度は南緯23.5度。つまり南回帰線のエリアで、オーストラリアの夏至に近いこの時期には、正午にはほぼ頭上に太陽がやってくるのです。そして、この近くにある capricorn cave という鍾乳洞では、ちょうど天井にほぼ垂直に穴が空いている部分があり、1年でもこの時期にだけ太陽の光が正午近くに差し込むのです。

こんなマニアック、かつ天気にも左右されるイベントですが、11時のツアーには家族連れなどで賑わっていました。ヨーロッパからの旅行者も何組かいて、好きな人はわざわざやってくるんだと、少し感動しました。

ツアーのガイドはJayさんという先祖が北欧からの移民のひげの若者。日本だったら、こんな場所だと先生を引退されたおじいちゃんがガイドをしている印象ですが、ここでは元気で知識を話したくてしようがないバイタリティー溢れる若者が担当してました。この鍾乳洞のでき方とか発見された歴史とか、最初はコウモリの糞が何メートルも堆積していたとか(コウモリの糞は当時肥料として売れるものだったそうです)興味深い話が続きました。この若者は、この仕事を本当に楽しんでいるんだろうなということがよく分かるオーラが出ていました。自分が好きな仕事で食べていく、そんなシンプルなパワーを感じることができたツアーでした。

そして、メインイベントである鍾乳洞の天井に穴が空いているところでのパフォーマンス。本当に太陽の光が神秘的に差し込んでいて、そこに色やミラーボールを当てることで、不思議な空間を楽しみました。1年のこの時期にしか見れない、貴重な体験、旅好きな人はいつか訪ねてみてください。


新しい活躍の場を探すために

2016年は各都市でほぼ毎月、キャリアセミナーと題して、お客様に仕事の選び方や留学中に気をつけたほうがいいことについてお話ししてきました。今週はブリスベンで今年最後のセミナーを開催して20名を超える若者たちと会うことができました。


半年や1年間の長期語学留学や休学留学、そして高校を卒業してオーストラリアの大学に進学した若者たち、僕の会社の留学生たちはこのような方たちが多いので、日本の平均的な若者たちに比べてずっとしっかりしています。しかし、そんな勇気を持った若者たちを不安にさせるくらい、日本の社会は見通しにくく、外から帰ってきた人たちに冷たい雰囲気を醸し出しているようです。

ですから、僕のメッセージは自信を持って、目の前の勉強に集中しようねということです。そもそも、日本の社会や教育に疑問を感じて海外に飛び出して努力しているのに、帰るときにまた日本サイズに合わせるべきかなんて考える必要はないのです。成長した留学生たちは、成長した分日本においても違う出会いや機会が待っています。その機会に巡り合うためには、少し人と違った戦略的な考えと新しい居場所に飛び出す勇気なんだと思います。

ただ、それは口で言うのは容易いですが、日本から遠く離れて頑張っている若者一人ではなかなか気づくことはできません。僕の会社の現地サポートというのは、生活を始めるためのマニュアル的なサポートだけではなく、できるだけ多くの留学生一人一人に向き合いながら、アドバイスをして、留学したすべての若者が自分らしい人生を歩んでもらうためにあるんだと思っています。

記憶に残る旅に出かけよう

メルボルンへの出張のついでに、週末は車を借りて、グレートオーシャンロードに2泊3日の旅をしてきました。メルボルン市内から、有名な「12使徒の岩」までは250キロなので、日帰りドライブも可能なのですが、今回は海沿いの町で休憩しながらのんびりとした時間を過ごしました。


実は若い頃は、僕はあまり旅をしたことがありませんでした。テレビや雑誌などで見たことがある場所にわざわざ行くことの価値がよくわからなかったし、誰かに誘われることもなかったし、そもそもお金が無かったので、旅をする余裕もないので興味もわかないという感じでした。


旅の意味が見出せるようになったのは、出張などで世界の街を一人で歩くようになってからです。旅人として、つまりはその街の異邦人として、少しの距離と敬意を持って街や人々を眺めたり、話したりすることで、そこで育まれている普通の小さな幸せを感じることが、僕にとっては旅の一番の楽しさです。


今回もグレートオーシャンロードの宿の元教師だったおじさん、チョコレート屋さんのおじさん、チーズ工場のおじさん、みんな素敵な話をしてくれました。


だからこそ、旅はゆっくり出かけましょう。日帰りで行けるところでもその街に泊まってみましょう。観光スポットをいくつ見たかよりも、カフェや宿の人とちょっとした会話の方がずっと記憶に残ると思います。

 

よく言えばミニマリスト?

動物保護の仕事をし、かつベジタリアンの娘の影響もあり、家ではほとんどお肉は食べません。時々出張先や外出先で、お客様や社員たちと食事をするときには食べたりしますが、動物というものを、最近は意識してしまいます。別に動物愛護協会にもグリーンピースにも所属していませんが、無理してそんなにいっぱい動物を殺して食べなくても(食べ物の半分は捨てられているそうですし)、僕は今のところ元気だし大丈夫、っていうレベルです。


一度、動物の命をいただくということに意識が向くと、生活用品も気になります。なんでビジネスシューズって革靴なの?とか、ベルトってなんで革でテカテカしてるわけ?とか、財布は革だと味が出てくるってどういうこと?みたいなことが気になってしまうわけです。

20代の頃、文具メーカーで革製のシステム手帳のバインダーを何万冊?も作った僕が言えた話ではないのですが、最近は一切革製品も持っていません。ナイロン製のスニーカー、プラスチック製の財布、布製のベルト。スーツも持ってないし、どう見ても社長の格好ではないので、公の場を避けていたら、最近は呼ばれることも無くなりました。

僕たちは、いつも周りの目を気にしながら生きています。というか、そのように教えられ、育てられてきました。営業マンはビシッとスーツを着こなし、モテたければファッション誌でオススメのアイテムを身につけることで、相手に認められると信じて買い物にいそしみます。しかし、その投資対効果は思ったほどではなく、最近では周りの目を気にしないリーダーたちの評価も高まっています。

ということで、留学生の皆さん、プラスチックの財布でも笑わないでくださいね。

グローバル人材にはなるのでなく、認められること

英語ができればグローバル人材になれるわけではない、ということはもう誰でも分かっています。にもかかわらず、世の中には相変わらず「グローバル人材=英語」という文脈が多く見受けられます。


そもそも、「何かを学べばグローバル人材になれる」という発想がおかしくて、大切なことは「認められていくプロセス」なんだと思います。

例えば、オーストラリアの大学でチュートリアルという少人数制の日本で言えばゼミみたいな授業があります。オーストラリア人の学生を中心に何人かの留学生が入ったその集団で、日本人は最初はシャイなことも災いしてなかなかグループの中で存在感を発揮するのは難しいです。しかし、少人数だからこそ、意見も求められ、いい意見を話し、少しずつリーダーシップを発揮し、プレゼンの構成を考え、やるべきことをリストアップし、、、なんてことをしているうちに、その集団で確固たるポジションを獲得できるようになります。このようなプロセスが、グローバル人材になるということなのです。

外国人の中で、自分をアピールしていく経験、ポジションを獲得していく経験、それこそが将来に活きてくる留学の醍醐味だと思います。英語力はそのための必要条件の一つに過ぎません。大学生の方だったら、ぜひオーストラリアの大学で学部聴講をしてほしいし、もし英語力が足りないのであれば、地元のコミュニティーなどに入って、自分の存在感をアピールする経験をしてほしいと思います。それがグローバル人材になるためのスタート地点です。

留学カウンセラーに欲しい人

僕の会社は約20人の小さな会社ですが、月に1人くらいのペースで、弊社で働いてみたいという問い合わせをいただきます。特にオーストラリアに留学をされた方からの連絡が多いので、オーストラリアでの留学がその人の人生にとってとても有意義なもので、その経験を多くの人に伝えたいという志を持たれることはありがたいことだと思っています。


残念ながら、弊社では募集しているタイミングはとても少ないのですが、どのような方を求めているかを書いておくことで、留学後の就活にヒントになるかもしれないと思ったので、ご参考まで。

学歴・英語力

ビジネスの場で使える英語力があること。TOEICが900点でなくてはいけないということはありませんが、ケンブリッジ英検のFCE以上は欲しいところです。使える英語の試験という意味ではケンブリッジ英検が総合力を測る上で、一番いいと思っています。それから、英語でも日本語でも同じですが、品のあるコミュニケーションができることがビジネスでは大切だと思います。

オーストラリアの大学や大学院を卒業した方は魅力的ですが、次に書く、社会人経験のある方が重要だと思っています。ただ、オーストラリアでしっかりと苦労して学んだ経験があり、それを将来のお客様に語れることは必須です。

社会人経験があり、苦労し、かつ成功体験のある方

私たちのお客様の半分は社会人の方のキャリアチェンジであったり、ワーキングホリデーの方々です。そのような方にアドバイスできる、社会人経験のある方(できれば日本で)で、小さなことでもいいので自分らしさを発揮して何か成功体験をされた方を求めています。

日本の幾つか(多くの?)企業は人を活かすことができない経営をしていますが、どんな環境でも自分なりに工夫をしてきた方が成功すると思いますし、人間としても魅力的なのだと思います。

発信する力

うちの会社で一番必要なスキルは、発信する、あるいは市場とコミュニケートするスキルです。WEBサイトの記事やブログを書いたり、体験談のインタビューをビデオで撮影したり、大学のマーケティング担当者とマーケティングのアイデアを作り、それをWEBやSNSで発信できる力です。

「しつこくて、うざい」くらいの営業力を求める競合の留学会社もあるみたいですが、うちでは営業力よりも発信力を重視しています。

すでに今の時代は事務処理能力よりも、正しい発信力がある人を求めている企業が多いと思いますし、それを求めていない企業は微妙なんだと思います。ですから、世の中に対して正しい姿勢で発信する習慣を留学中に築くことは、発信したくなることが山ほど有る留学中に一番しなくてはいけないことなんだと思います。