永住権よりも大切なこと

オーストラリアは、自然も豊かだし、治安も良く、人々も優しく、住みやすい国なので、世界中から永住を目指す人たちがやってきます。それは日本人も同じで、私たちの会社にも永住権を目指すために何を学べばいいかの問い合わせがやってきます。


残念ながら、私たちは永住権などのビザのアドバイスをすることはできませんが、永住権を取得できる環境は毎年のように難しくなっています。僕が取得した10年前とは、大きな違いです。そして、永住権に関する法律は毎年変わるので、今、その職種で永住権の申請ができたとしても、留学して資格を取る数年後には、そのルールがどうなっているかはわからないので、人生においては大きな賭けです。

それよりも、僕がお勧めしたいのは、20代のうちに、小さい会社や事業を経営するスキルと経験を積んでいくことです。マーケティング、商品開発、リーダーシップ、組織運営、経理・財務など、ビジネスに関することは何でも楽しんで働き、経験することで、30代、あるいは40代までに小さな会社を経営できるスキルを身につけることができます。そのための一つの手段として、海外のビジネススクールで学んでみることは価値のあることです。

そのスキルは、これからの時代に大きなアドバンテージになると思っています。日本の多くの小さな優良企業が、継承者がいないという問題を抱えています。そんな会社を手に入れて、グローバルな市場を目指せば、1年の半分を海外で過ごすような生活も可能です。住みたい街に、支店を作れば、出張ではなく、その街に滞在することもできます。

永住権を獲得しても、自分がやりたくない仕事をしたり、常に雇用の不安を抱えるより、20代のうちに世界で様々な経験や学びを積み重ねていくことで、目標とするライフスタイルのためのキャリアが作れていくのだと思います。

成功する問いかけのヒント

小さい頃、学校で習った問いかけとは
「なんでこうなるんだろう?」
ということ。それにうまく答えられる人が成績がいい人であって、いい学校・いい大学に行ける人だ。


テレビを見ていても、「日本経済が停滞する理由」とか「台風の被害が拡大した理由」とか、いつも誰かが何かの理由について話している。そして、僕たちは何となく分かった気になったりしていた。

ところが、大人になって社会に出ると、「なんでこうなるんだろう?」という問いかけは、ビジネスの世界ではほとんど意味がない。ずーっと理由を説明している人は出世できない。高度成長期にはそれでも生きていけた人もいるけど、これからの時代は残念ながら、そのような人にチャンスはない。

大人になってから必要な問いかけは、
「どうしたら、もっとうまくいくんだろう?」
ということ。

「何で売上が増えないんだ!」と怒鳴る上司に未来はなく、「どうしたら売上が増えるんだろう?」と意見を聞いてくる人たちがいる会社を選ばなくちゃいけない。もし、微妙な会社に入ったとしても、みんなで「どうしたら、もっとうまくいくんだろう?」と語り合うことで、会社の文化は驚くほど変わっていく。

理由を探すマインドセットを壊すこと、これがビジネスの世界で成功をしていく最初の一歩だと思います。

2018年、今年もお世話になりました

2018年の私たちの会社は、毎年続けてきた増収増益の成長がほぼ止まった1年となりました。とは言いつつ、20人の会社としては十分な利益が出ているので、ここからどのような方向に舵を取っていくかは、すごく悩むところです。


さらに成長をするために、拡大のための投資をしていくのか、あるいは現状維持を大きな目標として、基盤強化に励むのか?こんな時、株主が2人だとあまり議論する必要はありません。現時点での私たちの選択は、どちらかというと後者に近い、規模を維持しながら社員の幸福の最大化ができるかということにチャレンジしたいと考えています。

私たちは20人の会社と言っても、社員それぞれのライフステージがあり、結婚、出産、育児休暇、子育て、親の介護、などなど、一人一人が仕事とは別に何かを抱えています。また、女性社員の割合が8割近いので、男性以上にその何かが大切になってきます。

そんな状況の中で、さらに大きなストレッチをする成長を目標に掲げるのは、直感的に間違いな感じがするのです。それよりも、やるべきことをシンプルにして、やる気のある留学生たちをしっかりとサポートすることに集中することで、この仕事の楽しさを満喫し、安定した経営ができるのだと確信しています。立ち止まって、しっかりと考えることができた2018年なので、2019年の私たちの動きを楽しみにしていてください。

皆さまも、良い年をお迎えください。

大学の長期マーケティング

今週は、サンシャインコースト大学でSolar Nightという無料のイベントが開催されていたので、見学に行ってきました。このイベントは、サンシャインコースト大学内にソーラー発電を整備したことを地元のコミュニティーに告知するために行われているもので、近隣の家族連れが来場していました。

仕掛けは、かなりシンプルで、すでに設置されている柵や壁や樹木にLEDの電球や、ブラックライトで光っている動物の絵などで、子どもたちを楽しませていました。日本の街で見かけるクリスマスイルミネーションに比べられるレベルではありませんが、子どもたちは十分に楽しんでいました。子どもたちが楽しければ、親は満足なので、十分に目的を果たしている感じでした。




サンシャインコースト大学のような地方大学は、例えばブリスベンにあるクイーンズランド大学やクイーンズランド工科大学などの都市の有名大学に比べると、学生の募集は大きな問題です。しかし、この大学は順調に学生数や新しい施設への投資も伸びています。そして、留学生を受け入れることよりも、地元の若者たちにアプローチをかけているので、留学生の比率は10%程度と、オーストラリアの大学の中でもとても低い水準です。


それを可能にしているのは、このような地元に貢献するイベントなんだと思います。地元の家族と近づけるこのようなイベントや講演会をうまく実施して、長期的なマーケティングをやってきたおかげで、安定した大学運営ができているのだと思います。日本はこれから多くの大学が潰れていくと思いますが、地方の大学が生き残るために参考にしてもらいたい事例だと思いました。

衛藤家の買い物ルール

我が家では最近はスーパーマーケットで買い物はせず、食べ物は週末に行くファーマーズマーケットでほぼまかなっています。理由は大きく3つあります。


1)からだに優しい、オーガニックな食品を手に入れるため。
僕にとって、健康でテニスを真面目に、どれだけ長くできるかが、人生の大きな目標?課題?のひとつです。食材は無農薬で、ちゃんと育てられたものを選ぶことが、テニスを楽しむために必要なことだと考えています。

2)地元支援
オーストラリアの各地、各都市で開催されているファーマーズ・マーケットは地元の農家を支援することが目的として開催されています。無農薬・有機農法で頑張っている農家もあるので、そのような農家から必ず買うようにしています。毎週、行くことで、話をするようにもなるし、ちょっとおまけもしてくれるようになるので、日本の田舎の優しさが、オーストラリアの田舎にもある感じです。

3)プラスチックで包装されている食品をできるだけ買わないため。
これが、マーケットに行くときの買い物カゴです。はい、ダンボール箱です。これを車に乗せて、マーケットではこれを持って歩いています。スイカやかぼちゃを買われると、いい筋トレになります。日本もオーストラリアも、スーパーマーケットでは、多くの食料品がビニール袋に入れられて売っていますが、あの過剰包装スタイルは環境保護のために変わって欲しいですね。


我が家の努力は、環境保護においては、何の影響も与えないくらい微々たるものですが、それでもプラスチックを使わないと決めてからは、意思決定もライフスタイルもシンプルになりました。皆さんも、できることからマイルールを作ってみたらいかがでしょう。

留学手続き無料なのは、社員のため

私たちの会社は、留学手続きは大学も含めて全て無料、申し込みをいただいた方の現地支店でのサポートも全て無料です。もう、このスタイルを10年続けていますが、未だに「本当に無料なんですか?」という問い合わせを受けることがあります。これは、ある意味僕たちのマーケティングが不十分なことを表していて、もっと努力して、なぜうちの会社がそのようなポリシーを持っているのかとか、親子留学は扱わないとか、小中高校生の留学も対応しないなどの理由を説明していかなくてはいけないんだなと反省をしています。いつか、このブログかWEBサイトに書かなくてはと思っています。


でも、この「若者が留学をするときに、無駄なお金は使わせない」という僕たちのポリシーは、お客様にとって魅力的なだけではなく、それ以上に社員にとってモチベーションとなる大切な約束なのです。うちの会社の社員は、ほぼ誰も辞めません。僕がこの会社を引き継いだ時からいるメンバーが半分近くいます。それは、福利厚生がいいとか給与が高いとかという理由ではなく(おかげさまで、最近はやっと恥ずかしくない状況にはなっていますが)、みんな正義の味方だと思って仕事ができるからです。うちの会社で申し込むことで、留学生が幸せになれると、心から信じているからなのです。

僕は、ブラック企業かどうかというのは、給料が安いとか、残業が多いとか、福利厚生が悪いとか、人間的に尊敬できない上司が多いなどの、結果というか現象の問題ではなく、正しいビジネスなのかどうか?ということがもっと議論されるべきだと思っています。胡散臭いビジネスで、残業を減らしても、たぶん社員は幸せにはなりません。働き方改革ではなく、正しいビジネス化改革をしていくと、自然とブラック企業は淘汰されていくのだと思います。世の中、そんなに甘くないこともわかってるけど、少なくとも僕がいる留学業界はそうなっていけばいいと思っています。

個人情報は大切に

先日、あるお客様に、なぜうちの会社を選んだのかを聞いてみました。その方は、最初に留学資料一括請求サイトのようなところに問い合わせをしたそうです。ところが、その瞬間から電話や連絡が様々な会社からやってきて、収拾がつかなかったそうです。このサイトに連絡すると、このようなことが起きるということが分かり、以降は連絡に回答しないで、弊社のサイトに問い合わせをしたそうです。


世の中には、このような資料請求を一括して行うサイトがいくつかあって、このビジネスモデルは、僕がこの業界に入った10年前にも存在していたように記憶します。問い合わせした人の個人情報や問い合わせ内容を見て、そのサイトに登録した留学会社がお金を払ってその問い合わせを買い、問い合わせをした人に連絡をするという、個人情報保護の観点から大丈夫なのかと心配になるようなビジネスモデルです。

僕が見たサイトでは、個人情報について、他の会社に渡すことに問い合わせ者は同意するという内容の規約になっていました。その会社としては、責任は回避してる感じなのですが、実際、個人情報を渡した先の会社の個人情報の扱いについては触れられていないので、そこから先で自分の個人情報がどのような扱いになっているかは、それぞれ確認しないといけないようです。これだけ個人情報保護に厳しい時代の今でも、そんなビジネスがあり、引っかかってしまう人がいるのは悲しい話ですが、自分の情報を守ることを意識させられるという意味ではいいレッスン?必要悪?なのかもしれません。

世の中には、このような限りなくグレーなビジネスモデルというものが存在しています。正しくビジネスをやっていても、そのような会社に時々足元をすくわれます。結構悔しいわけですが、そんな時は、自分が悪魔に試されているのだと思って、さらに正しいビジネスを極めていこうと思うのです。

子どもたちがたくさんいる社会

アデレードにやって来たら、偶然にも土曜日にクリスマスパレードのイベントを見ることができました。朝から、続々とホテルの前を小学生低学年くらいまでの子どもたちを連れた家族たちが歩いていたので、結構な人々が集まっているのだとは思いましたが、パレードの沿道では、アデレード中のすべての子どもたちがいるのではないかというくらいのすごい人でした。

日本ではあまり考えられない時間帯ですが、朝が好きなオーストラリアらしく、この大きなイベントは朝の9時30分から始まりました。

パレードの山車はディズニーランドに比較するのはかわいそうなくらい素朴で年季の入ったものたちでしたが、子どもたちはそんなことは気にしません。家族みんなで集まって、出かけて、わいわいして、快晴の土曜日の午前中を満喫していました。


日本は少子化という問題を、破綻した社会保障制度を支えるために子どもが増えなくてはいけないという文脈で話している気がします。しかし、今日、僕がアデレードで感じたことは、純粋に子どもたちが多くいる社会というのはとても素敵で健全な感じがするし、子どもたちを支えるために社会があるのだということです。健全で暖かい社会を作るために子どもたちが必要で、そのようなビジョンや文脈で少子化問題が語られることを期待したいと思います。

雨水って美味しい?

オーストラリアの田舎を旅していると、多くの家が、雨水を浄化したものを飲み水に使っています。水道を引くというというのはコストがかかるし、自治体が水道のシステムを維持するのも大変なので、雨水タンクで浄化して水を作るというビジネスが成立しています。タスマニアで会った人などは、雨水の方が美味しいし、安全だし、水道の水なんか飲みたくないということを力説してくれました。実際、都会の水道水よりもまろやかな感じで、美味しかったのです。


日本のように、自然災害が多い環境では、エネルギーやライフラインをどう自分で確保していくかは、実は大きな課題なはずなのに、僕たちのマインドセットはライフラインはお上が作って届けてくれるものだと信じて疑いません。

でも、これからさらに地方の過疎化や地方財政の破綻など、今までのようなインフラの維持というのは難しくなるわけで、そんな時に、オーストラリアの田舎の人々のエネルギー自給作戦は参考になるのだと思います。幸いにも、日本はオーストラリアの何倍も雨が降るので、浄化システムをうまく考えたら、少なくとも水は自給できると思います。

日本の災害のニュースを見るたびに、断水とか水の供給が足りないというトピックが出てきます。オーストラリアでは普通のことを紹介することで、日本に役立つこともあるかもしれないと思ったのでした。

迷惑メールをクリックしない

僕の会社では、社内のコミュニケーションツールはSlackを使っていますが、外部とのコミュニケーションは、ほぼ電子メールを使っています。そして、このメールというものの厄介なところは、外部に開かれたシステムであるがゆえに、迷惑メールがひっきりなしにやってくることです。


数日見ないでいると、数百件のメールが迷惑フォルダに溜まっていきます。そして、そのうちの1つくらいが迷惑メールではないので、時々チェックをしなくてはなりません。しかし、優秀なメールソフトのおかげで、そのチェックは1分もかからないわけですが、考えてみると僕にやってくるメールの半分以上が(もしかしたら8割くらいは)悪意のある迷惑メールなのです。

そして、これが今の世の中の現実であり、僕たちはそんな世界で生きていかなくてはいけません。知らない人についていってはいけませんよと小さい時に教わったことはネットの世界でも同様です。「オーストラリア留学」の世界の情報も、プロから見たら怪しげな情報があふれています。最近、気になるのが、どう見てもいけてない学校を「価格が安くて評判がいい」とかって推してる情報。僕たちは、そんな学校とは契約もしないので、そんな情報に引っかかる人が増えないことを祈るばかりです。

僕たちの現地オフィスに、「他の会社の美味しい話に騙されたみたい」と相談に来られても、僕たちが助けてあげられる範囲にも限界があります。美味しい話(格安で質のいい授業とか、永住権が取れるとか、一流企業でインターンシップができるとか)は、まずは疑ってみてください。外国などアウェイな環境で、正しい情報を選び取っていく経験は、これからの時代に必要なスキルだと思うので、意思決定をする前に、様々な人の意見を聞くことをお勧めします。