年齢の重ね方

先日、56歳の誕生日を迎えました。ここまで生きてきてこれたことに、さらに今のところ健康で、ほぼ毎日テニスができる元気があることに、支えてくれている多くの方々に感謝することはあっても、誕生日で嬉しい!みたいな感情は全くありません。それよりも誕生日になると死について考えるようになったのは、相応の年齢になってきたからだと思います。なにしろ、スティーブ・ジョブズが亡くなった年齢になってしまったのですから!


これから、きっと何年かごとに僕の中の何かが死んでいくことになるでしょう。運動ができなくなる死、記憶が作れなくなる死、気の利いた会話ができなくなる死、など少しずつ何かが僕から消えていき、そしてその順番は僕には決められないのでしょう。だからこそ、毎日何か一つやりたいことを加えていきたいと思います。朝起きて、今日はこれをやろう!と思ったことを、躊躇しないでやろうと思います。海を散歩するのでも、山に登るのでも、誰かに電話をするのでも、昼からビールを飲むことも!(家から仕事をしてるので、たぶんバレない)そして、その時に考えたことをちゃんとどこかに残しておこう。

そんな風に、ささやかでも何かを生み出しながら、歳を重ねていきたいと思います。

語学留学に意味はあるのか?

英語は、世界の他の言語に比較してもそんなに難しくありません。文法などは簡単な数学みたいな感じで、ルールさえ覚えれば、読んだり書いたりすることは日本にいながらでも十分に習得することができます。海外に行ったこともないのに、TOEIC990点みたいな人が数多くいらっしゃるのも、そのシンプルな構造を理解してしまえばテストの点は伸ばすことができるからだと思います。


しかし、例えばTOEIC800点でも、英語をうまく話せない人も数多くいらっしゃいます。海外に留学に行き、語学学校に通って欲しいのは、実はこういう人たちです。つまり、基礎は出来ているけど、英語のコミュニケーション力が不足してる人たちです。そんな人が1年間語学学校に通うと、ほぼペラペラになります。ビジネスの世界でも通用する英語によるコミュニケーションが可能になります。

基礎が出来ていない人は、海外留学よりも先に日本でお金をかけずに、中学高校の英語を復習すべきです。その復習が終わってから留学することが、留学における投資対効果を高める一番の方法です。

語学留学は英語を勉強しに行くのではなく、コミュニケーション力を磨きに行くべきです。日本人が苦手な、すべてを言葉で語らなくてはいけないローコンテクストなコミュニケーションスタイルに慣れること、自分の意見を明確に表現することの2つの課題を意識して語学学校に行くと、一生ものの英語によるコミュニケーション力を身につけられ、それが語学学校に行く意味なんだと思います。

カフェ文化の違い

3週間の東京への出張を終えて、サンシャインコーストに帰ってきました。

サンシャインコーストに帰ってきて、まず最初に出かけたところは、通い慣れたカフェでした。カフェの店員さんに、久しぶりねと声をかけられ、東京に3週間行っていたことや、家族の話をした後、ここのコーヒーが飲みたかったんだよね、みたいな話をしました。そう、カフェでは店員さんと話すのがオーストラリアです。特に田舎の小さな街では。


東京では、例えばスターバックスなどのカフェに行くと、多くの人たちが本を読んだり勉強をしたりして、個人の時間を楽しんでいます。コーヒーを楽しむというよりは、一人の時間を楽しむためにカフェを利用している感じです。ですから、テーブルや椅子のレイアウトも、個人の空間を確保するために作られています。あんなオープンな空間に、多くの人が自分のことだけ考えて静かに何かに集中している姿は、コーヒーを楽しみながら誰かと話しに行くオーストラリアのカフェに慣れてしまった僕にとっては、逆に居心地が悪いのです。

きっと、この日本的なカフェの使われ方、楽しみ方は、スターバックスやカフェのオーナー達が意図したものではなく、日本人のニーズによるものです。つまり、あれが日本の(たぶん都会の)カフェ文化なのでしょう。

オーストラリアはカフェ文化が独特とか言われ、コーヒーの消費量が多いとかフラットホワイト、ロングブラックなどオーダーの仕方が変わってるとかの話をネットでも見かけますが、何よりも日本と違うのは、カフェはコミュニケーションの場なのだということだと思います。ぜひ、オーストラリアに留学したら、そんなカフェ文化を楽しみに、友達と出かけてみてください。

私立の語学学校に通うメリット

オーストラリアの語学学校には大きく分けて、私立の語学学校と大学やTAFE(公立の専門学校)の附属語学学校があります。附属の語学学校は本来はその大学なり専門学校に将来通う学生が学びに来る場所ですが、最近ではその語学学校だけに通って日本に帰る大学生も増えています。


私立の学校も附属の語学学校もそれぞれ通うメリットがあるのですが、うちの会社のサイトも含めて留学会社のサイトではあまり取り上げられない私立の語学学校に通うメリットの一つを紹介します。

それは、それまでの人生で会ったことのない人々に会えるということです。それも違う国籍の人ということだけではなく、自分と違う世代の人々と話す機会がすごく増えます。

自分の学生時代や20代を振り返ったり、多くの若者たちと話をして気づくことは、日本の普通の若者が大人と話す機会は、親か学校の先生と話すかバイト先、あるいは勤務先の上司くらいしかないということです。オーストラリアの語学学校には、様々な国から様々な世代が勉強に来ています。すでに自分の国でいくつものキャリアを積んできた人に会うことも普通です。母国では、会計士だとか会社を経営してるとか、カフェを持ってるとか、じゃあ、なんでそんな人が、そのキャリアを中断してオーストラリアで英語を勉強してるの?と聞きたくなる人も多くいます。

日本の若者で、自分が何がしたいのかよくわからないので海外にやってきたという人にも会いますが、そんな人こそ、世界各国から来る大人たちに、積極的に話しかけて、人生について聞いてみるべきです。聞いたこともない街で育ち、なかなかイメージできない生活をしてきた人たちに、勉強する理由や将来の夢を聞いてみることは、同じような考え方しか許されない小さな日本社会に違和感を感じてきた人には、いい刺激になると思いますよ。

フェイクニュースな世の中

一国の政治でさえも、嘘の情報だろうが何だろうと、信じた人が多ければ気にしない世の中において、一人の人間として、これからの大切な能力って直感と論理と分析のバランスを取りながら、騙されないとか意思決定を間違えないということなのだと思います。


例えば、僕の住んでいる留学業界というのも、怪しい情報を載せているサイトがいくつもあります。「オーストラリア 大学 進学」と検索すると20社くらいの会社が情報を載せています。ところが、日本の留学エージェントで10校以上のオーストラリアの大学とエージェント契約をしているのは数社しかありません。1校以上の契約と考えても10社くらいしかありません。つまり、オーストラリアの大学について掲載している会社のうち、半分は怪しい会社なわけです。

怪しい会社や、怪しい話に引っかからない能力は、物事を論理的に考える能力に近いものがあります。本当にリアルな会社なのかは、スタッフの顔写真が掲載されているのか、本当に留学生がいるのかは、体験談がイニシャルではなく実名で掲載され、写真も何枚も使われているかなど、簡単なことですが、そのチェックさえ行わずに、騙されてしまう人もいらっしゃいます。そして、話がややこしいのは、留学会社を評価するふりをしたまとめサイトなども、実は誰かが作った嘘の情報が満載のサイトだったりするわけです。

留学エージェントに問い合わせする前に、本当にその会社は信用がおけそうなのか、自分で調べられることはちゃんと調べたのか、今が問い合わせをする最適なタイミングなのか、など、一歩立ち止まって考えてみてください。何気に、「留学に興味があってー。」とか「大学ってどんな感じですかー。」みたいな問い合わせを怪しげな会社にしてしまうと、毎日のようにうざい電話がかかってきますよ。そんなことで、皆さんの世界に飛び出していきたいモチベーションが萎えてしまうのは、とてももったいないことだと思うのです。

わんこ天国

旅の途中、ほとんどのAirbnbで犬が飼われていました。小さいのから大きいのまで、シャイなのから馴れ馴れしいのまで、僕たちのスペースに時々やってきては時間を過ごしていきました。オーストラリアの犬たちはペット(愛玩動物)と言うよりは、家族の一員なので、可愛がられているというよりは、一緒に暮らしてるだけという、暑苦しくない関係です。2人で話していても(僕は犬に日本語で話しかけてることが多いのですが)、静かに聞いてくれるので、少しずつ友達になっていく過程がとても楽しいです。星の王子様に出てくる、キツネとの関係みたいな感じです。


オーストラリアでは、犬を飼うためには、ちゃんと犬と飼い主の両方を対象にしたトレーニングに行かなくてはいけないし、一つの家に飼ってもいい犬の数は制限があるし、リードを外して自由に散歩ができるビーチがあったりと、犬を健全に飼うための仕組みというものが整っています。もちろん、野良犬というものは、見かけません。ですから、犬や動物が好きな方は、ぜひオーストラリアに留学に来て、犬を飼っているホームステイ先に滞在したり、Airbnbに泊まってみてください。犬の生活という視点で、オーストラリアと日本を比較してみるのも、面白いと思いますよ。

仕事ではなくビジネスモデルを理解して辞める

日本は新年度で、きっと今週から働き出した初々しい新入社員たちが街を闊歩しているのでしょう。ところが、こんな仕事をしていると、新卒で入社した会社を1年くらいで辞めた若者たちにも多く出会います。ブラック企業が多い日本社会で最初の会社の選択を間違うことはある確率で起こるでしょうし、キャリアの最初の頃に転職を何回かする人は40代50代でのポジションが高いというリサーチが欧米ではあるようですから、日本社会が昔とはずいぶん変わっていることを考えれば、別に気にすることは無いのかもしれません。


ただ、それなりに夢や目標を持って入った業界で、配属された部署の上司が尊敬できないとか、会社の将来性が無いとか、理不尽なノルマを押し付けられたからと言って辞めてしまう前に、その業界で成功する会社になるためにはどうすれば良いのかを考えてまとめる時間を取るといいと思います。どんな業界でも、成功している会社とそうでない会社があります。辞めたくなる会社って、成功していない会社であったり、展望の見えない会社である場合が多いので、なぜ成功してないのかを深く考えてみるべきなのです。そして、その業界で成功するためのビジネスモデルはどのようなものなのか、自分の言葉で語れるようになることが、辞めてもいい基準になるのだと思います。

会社に入ったら、まずは与えられた仕事を一人前にこなすことに集中しろ、と指導する大人たちも多いかもしれません。しかし、それと同時に与えられた仕事が会社の成功のために意味があるのか、もっといい方法がないのか、そもそもこのビジネスモデルが最善なのかなどを考え続けることが、思考停止の人々が多い日本社会を良くしていくために、そして新入社員が将来成功するために、やるべきことなのだと思います。



多様性について考えること

タスマニアで最初に泊まったAirbnbのコテージは母屋が隣にあって、時々オーナーの方が声をかけてくれました。彼は30年前にドイツから移住をしてきた人で、ドイツでは森林の管理をしていたということです。そんなスキルを活かしてタスマニアで森林保護の職を見つけ、森の中に家を建て、10年前からは炭を使った土壌改良のビジネスも始めています。

そんな彼と話したのは健全な森林の多様性の話。


自然はそれ自体に強い森を作るためのノウハウが内在していて、ほったらかしにしておくことが、人間にとって有益かどうかは分からないけど、森にとっては健全なんだみたいな話をしてくれました。だから、あえて外から何かを持ってくることは何も必要なくて、すでに十分に多様性のある、そこに生えている植物を大切にしていればいい。

今、人間社会では、多様性が一つのキーワードになっていますよね。うちの会社は多様性を発揮した経営をしてますよと言いたいがために、外国人を雇ったり、理系の人を文系の組織にいれたり、いろいろ工夫している会社も増えています。しかし、そのコテージのオーナーと話しながら考えたのは、まずは、もっと自分の会社にいるスタッフひとりひとりの個性を知るようにしようということです。僕の会社には、現在22人のスタッフが働いているのですが、みんな様々なバックグラウンドを持ち、違う得意分野を持ち、違う夢を持つ、それだけで十分に多様性のある人々です。ひとりひとりを理解することで、生まれてくる戦略の方が、戦略に人を合わせていくよりも、ずっと成功の確率が高いと思っていますし、今のところ、その経営方針はうまくいってる感じです。

いい人でいる戦略

旅も終わりに近づいてきて(と言うかほぼ終わっていて、現在はゴールドコーストにいます)サンシャインコーストに戻った時の家探しを始めました。実は、正月明けに前に住んでいたアパートの管理人さんに連絡して、2月か3月かに空く部屋があるかたずねてみました。「残念ながら一つ空く予定の部屋があるけど、すでに6人が申し込んでいるから、ちょっと難しそう。お役に立てないけど、他でいい家が見つかったら推薦状とか書いてあげるからね」と言う回答でした。そのアパートは綺麗だし、住んでる人は年配の人が多くて落ち着いてるし、プールは大きいし、ジムもあるし、カフェもあるので、僕のように家で仕事をする時間が長い人にとってはとても便利なのでしたが残念でした。



いよいよ、サンシャインコーストに戻るまでに1ヶ月を切ったので、先週から不動産賃貸サイトを眺めだし、検索してあたりをつけて、いくつか連絡する候補のリストを作っていたら、先週の金曜日にいきなり、その前のアパートの管理人さんからメールがきて、急に一つの部屋が空くことになり、まだ誰にも話してないので、もしまだ家を探していて、興味があるならすぐに返信して、というものでした。もちろん、興味があるので、現地にはいけないけど写真ある?と返信し、写真を数枚送ってもらって、すぐに保証金を送金して、その部屋を確保してもらいました。

数日はかかるだろうと思っていた家探しが、わずか1日もかからずに、それも納得する家を確保できました。これは、僕たちが前に住んでいた時に、いつもにこやかに挨拶したり、部屋をとても綺麗に使っていたり、退出する時もしっかりと掃除などをしたので、管理人さんとしては、僕たちに貸せば安全だと思ったのだと思います。他の人に話す前に、僕にメールしてくれたのは、本当にラッキーだったし、他の人から言わせれば不公平な話です。

ただ、世の中は、このように不公平です。そして、不公平の恩恵にあずかるためには、権力者になってどこかの政治家みたいにずるい取引を実現させるか、「いい人」でいて親切なオファーを受け取るかなのです。もちろん僕は権力者よりもいい人の道を選んでいきたいと思います。

ステージに上ろう

スポーツをスタジアムで観戦すると、興奮して2日くらいはうまく眠れない。ドームを埋めつくすコンサートに出かけると、興奮して3日くらいは、頭の中でその音楽が鳴っている。今をときめく経営者のセミナーに参加したら、1週間くらい仕事が楽しくてたまらない。世の中はそんな観客で溢れていて、そんな観衆を動員するためのイベントを企画することが生業の会社も腐るほどあります。


でも、歌が好きなら、歌を人に聞かせよう。スポーツが好きなら、試合に出てみよう。語ることがあるなら、自分のセミナーを開いてみよう。最初は下手かもしれないし、負けてばかりかもしれないし、話を聞きに来る人はいないかもしれないけど、時間が経てば必ずうまくなっていく。うまくなっていけば、楽しくなってくるし、悔しくなってくるし、謙虚になってくる。それが素敵な人になる道なんだと思うのです。