テニスから学んでいること

昨年、ゴールドコーストからサンシャインコーストに引っ越してから、僕の人生は大きく変わりました。

まるでテニスを始めた10代の時のように、純粋にテニスを楽しんでいます。家で仕事をするようになったので、朝6時から友人と3セット(それもシングルスの試合を)やっても、家に帰ってもまだ8時30分という東京に暮らしていたらありえないようなライフスタイルです。

そんな生活の中で出来ていく同年代の友人たちは遊んでいるというより、道を究めようとしているリスペクトしあえる仲間たちです。例えば、サンシャインコーストで1番強い友人は、週何日かヨガをして柔軟性と心を落ち着けるトレーニングを積むことが、試合中でも安定したリズムを作れる秘訣だと教えてくれました。

この年齢になって、スポーツを真面目にしている人たちはオーストラリアでもとても少ないし、スポーツをしていたとしても過去の貯金を維持することを目的としています。

しかし、ここで出会うテニスの友達たちは、そうではないのです。少しでも、今よりも上手くなりたい、そのためなら、もっと努力する。そんな人々たちです。コーチも年齢とかにお構いなく厳しく接してくれます。

仕事も、遊びも究めていくことが、いくつになっても人生を豊かにしてくれることだと思います。だから20代の人々も多くのことを経験することや楽しいだけのために時間を使わずに、留学している期間は、そこでしかできないことに(英語を究めたり、地元の趣味のサークルに入るとか)もっと時間を使って欲しいと思います。

自分らしいライフスタイル

たぶん、幸せは「自分が望むライフススタイルを実現する」ことで実感できるもので、仕事とか地位とか収入とかはライフスタイルのごく一部だと思います。

すごく収入があって、大きな家に住んで、豪華な食事を毎日食べていても、あまり幸せそうじゃない人がいるのは、自分が望んでいるライフスタイルと現実が違うからかもしれません。日本の社会は相変わらず、50年前くらいの価値観が生きていて、都市に近い場所に家を持って、大企業に勤めて、それなりに出世して、週末はショッピングして、、みたいなライフスタイルから抜け出ていない人がすごく多いと思います。

しかし、この50年で社会は大きく変わり、インターネットがあれば働けるチャンスがいくらでも作れる時代になりました。僕は、ほとんど家から仕事をしていますが、若い時に夢に描いていた田舎のホームオフィスで働く(そんな洋書の写真集とか眺めてました)ことが現実になっています。これはインターネットが無ければ絶対に実現しなかったわけで、この時代に生きることができて、本当にラッキーだと思います。

オーストラリアでは、旅をしながら仕事をしている人たちにも出会います。田舎で仕事ができるなら、旅をしながらでも仕事はできるはずです。僕も来年か再来年には、そのような旅をメインにしたライフスタイルにチャレンジしていきたいと考えています。オーストラリアに来て、さらにライフスタイルの夢の幅は広がった気がします。

「自分らしい」ライフスタイルを構築していくプロセスは、とてもクリエイティブな作業です。ちょっとだけマインドセットを変えるだけで、誰にでもチャンスがある世界です。周りの人や社会の目を気にせず、そのクリエイティブな作業を始めるためにも、旅行ではなく、海外で生活してみることは若いうちにしておくべきことだと思います。

蚊帳の外に生きる

東京でのセミナーなどでオーストラリアについてお話しするときに、「蚊帳の外」にいる感じという表現をよく使います。地政学的にも、アメリカやヨーロッパからかなり遠く、紛争などに巻き込まれるリスクは少ない代わりに世界経済からは「資源と牛肉売ってる国でしょ」みたいに期待もされてないので脅威にも思われていないというポジションです。(オーストラリア関係者の皆さん、すみません)

しかし、そんなポジションだったからこそ、のんびりとした文化が育ち、国民の幸福度が高く、多民族国家として成功してきたのだと思います。

今、日本だけではなく多くの国で、2極化が進み、勝ち組と負け組、富める者と貧しい人たち、支配する側とされる側の争いが続いています。若者たちは支配される側に入らないために勉強し、大企業や安定した地位を目指します。また、留学業界も「グローバル人材」などのキーワードで、留学すると勝ち組に入れるかのごとくのメッセージを発信して若者たちを海外に送り出します。

僕は蚊帳の外での生活が長くなってきているせいか、そのような状況にとても違和感を覚えます。たぶん、勝ち組にも負け組にも支配する側にもされる側にも僕たちが求めている幸せは無さそうです。どちらにも属さず、蚊帳の外の幸せな国で、自分を見つめ直し、自分の足でしっかりと立てるようになり、誰にも翻弄されない人生を歩むきっかけとして、オーストラリアに留学に来て欲しいと思います。

グローバル人事のプロになる

最近、就職の相談もよく受けるようになってきたので、これからの日本で、あるいは世界でどんな仕事が必要になってくるのか、その仕事で活躍するためには、オーストラリアでどんなコースがあるのかを、発信していきたいと思います。いくつ見つけられるかわかりませんが、思いついた時に書いていこうと思ってます。今日は、その第1回。

これからの日本の企業で、必ず需要が増える職種の一つは、グローバルな案件に対応出来る人事のプロだと思います。従来の日本企業のグローバル展開では、日本の仕組みや考え方をどう現地に落とし込んでいくか、現地の労務系の弁護士なんかと考えながら、ルールを作ってきたのだと思います。ところが日本の常識は世界の非常識とか言われてしまう中で、グローバル感覚をしっかりと持った人事の人間が必要になってくるはずです。

社員の文化的なバックグラウンドもバラバラ、現地のルールを遵守しなくてはいけないけど、日本のおもてなしの文化が一番大切な価値観。。。すぐ近い将来、そんな組織をまとめていくリーダーが社長とは別に必要になってくるのではないかと思います。

もし、社会に入って3年くらい経過し、このような分野にキャリアチェンジしたい方がいたら、オーストラリアの大学院で1年で取得できるGraduate Diplomaがお勧めです。多くの大学で、人事・組織にテーマを絞ったコースを開講しています。英語で、そして多民族国家のオーストラリアで、これからの人事戦略の勉強をすることは、アイデンティティ・キャピタルを築くのに役に立つと思います。

 

東京に足りないもの

僕は普段はオーストラリアの田舎に暮らしていて、年に数回東京に出張する生活をしています。

東京に帰ってきて最初の数日とまどうことが、出会う人たちに表情が無いこと。電車に乗ってくる人は座ったらすぐに寝るし、立っている人はすぐにスマホを取り出すので、人と目が合う事はありません。たとえ目が合ったとしても、一瞬の気まずさとともにすぐに目をそらしたり、目をつむったりします。

僕が住んでいるサンシャインコーストの街では、人がすれ違うときにはほぼ「ハロー」とか「ハイ」と挨拶をして、微笑みます。子どもから老人まで、人種も関係なく、それが普通の習慣になっています。

東京でそんなことをしたら1日中挨拶しないといけないのは分かりますし、そんな人は怪しいだけなのも分かっています。

それでも目があったら会釈する、ちょっと微笑んでみる、そんなことが普通になったら、東京は随分と住みやすくなるはずです。

正しいスタート地点なのか

先週、下の娘から電話があり、仕事が決まったとのこと。彼女は西オーストラリア大学の動物学と環境保全学を勉強していて、オーストラリアでもなかなかその分野では仕事が見つからないと言われていたので心配をしていました。
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仕事内容は彼女が希望していた環境コンサルティングの会社で、それも動物専門というオーストラリアでも珍しいニッチで小さな会社です。そして、彼女は正社員でもなく、カジュアルというプロジェクトごとの採用なので時給は高いけどいつ契約が終わってしまうか分からないポジションですが、多くのオーストラリアの新卒はそこからスタートします。その期間にどれだけの実績を作り、多くのことを学んで、正社員として雇用されるか次のキャリアを探すことになります。

彼女と話していて印象的だったのは、「これで正しいスタート地点に立てたと思う」ということ。何か新しいことを始めるにあたり、正しいスタート地点なのかはしっかりと考えるべきだと思います。留学を新しいスタート地点として考える人にも多く出会いますが、僕は留学は新しいスタート地点に立つための準備であって、だからこそ、多くの経験や失敗をしたり、日本では考えてこなかったような将来について真剣に考える時間なのだと思います。

正しいスタート地点かを判断するために、ひとつだけ考えて欲しい観点があるので、お伝えしておきます。それは、そこからスタートして多くの学びがあるかどうか?それもあまり予測がつかないような学びがあるかどうかです。ファーストフードのお店スタッフは学べることは容易に想像できるので、学生バイトに任せておけばいいのです。正しいスタート地点から見える景色は、山の頂上からの見晴らしのいい世界ではなく、ただ大きな山が目の前にそびえているだけだということをわかっておきましょう。