東京に足りないもの

僕は普段はオーストラリアの田舎に暮らしていて、年に数回東京に出張する生活をしています。

東京に帰ってきて最初の数日とまどうことが、出会う人たちに表情が無いこと。電車に乗ってくる人は座ったらすぐに寝るし、立っている人はすぐにスマホを取り出すので、人と目が合う事はありません。たとえ目が合ったとしても、一瞬の気まずさとともにすぐに目をそらしたり、目をつむったりします。

僕が住んでいるサンシャインコーストの街では、人がすれ違うときにはほぼ「ハロー」とか「ハイ」と挨拶をして、微笑みます。子どもから老人まで、人種も関係なく、それが普通の習慣になっています。

東京でそんなことをしたら1日中挨拶しないといけないのは分かりますし、そんな人は怪しいだけなのも分かっています。

それでも目があったら会釈する、ちょっと微笑んでみる、そんなことが普通になったら、東京は随分と住みやすくなるはずです。

正しいスタート地点なのか

先週、下の娘から電話があり、仕事が決まったとのこと。彼女は西オーストラリア大学の動物学と環境保全学を勉強していて、オーストラリアでもなかなかその分野では仕事が見つからないと言われていたので心配をしていました。
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仕事内容は彼女が希望していた環境コンサルティングの会社で、それも動物専門というオーストラリアでも珍しいニッチで小さな会社です。そして、彼女は正社員でもなく、カジュアルというプロジェクトごとの採用なので時給は高いけどいつ契約が終わってしまうか分からないポジションですが、多くのオーストラリアの新卒はそこからスタートします。その期間にどれだけの実績を作り、多くのことを学んで、正社員として雇用されるか次のキャリアを探すことになります。

彼女と話していて印象的だったのは、「これで正しいスタート地点に立てたと思う」ということ。何か新しいことを始めるにあたり、正しいスタート地点なのかはしっかりと考えるべきだと思います。留学を新しいスタート地点として考える人にも多く出会いますが、僕は留学は新しいスタート地点に立つための準備であって、だからこそ、多くの経験や失敗をしたり、日本では考えてこなかったような将来について真剣に考える時間なのだと思います。

正しいスタート地点かを判断するために、ひとつだけ考えて欲しい観点があるので、お伝えしておきます。それは、そこからスタートして多くの学びがあるかどうか?それもあまり予測がつかないような学びがあるかどうかです。ファーストフードのお店スタッフは学べることは容易に想像できるので、学生バイトに任せておけばいいのです。正しいスタート地点から見える景色は、山の頂上からの見晴らしのいい世界ではなく、ただ大きな山が目の前にそびえているだけだということをわかっておきましょう。