資格は自分で作ればいい

留学を考えている人から良くある質問のひとつが、「就職に有利だと思うので、何か資格を取って帰りたいのですが、いい資格を教えてください。」というものです。確かに、履歴書に「自動車運転免許」だけでは淋しいのは分かります。しかし、就職において関係ない分野の資格って意味があるのでしょうか?たぶん、面接でも聞かれませんから、やりたいかどうかも分からない仕事を獲得するために、やりたくもない資格を取るなんて事は時間の無駄ですから止めましょう。
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では、留学中にはどんなことが学べるのか?将来に活きてくる可能性が高く、自分のオリジナリティーを発揮できるものを探す手伝いというのが、僕の仕事のひとつです

例えば、世界中の英語アクセントを聞き分けられますというのは、グローバル企業にとっては、結構使える手に職になってきます。オーストラリアの語学学校にいる、中国人、ブラジル人、スイス人、韓国人、ハンガリー人、イラン人、みーんなその国特有のアクセントで英語を話します。もちろん、日本人もそうです。その違いを聞き分け、モノマネ出来るレベルになると、文化も含めてその国について勉強する事ができ、コミュニケーションのプロとして、企業のグローバルには欠かせない人材になれるかもしれません。クラスメートの話している英語が分からないと、文句を言いたくなったら、これはみんなも思っているのだから、チャンスになるかもしれないと考えるべきです。ビジネスチャンスは頭に来ることのすぐ横にあるものです。

そして、その特技を自分なりの資格にしてしまえばいいのです。「世界の英語アクセント聞き分け検定1級」とか履歴書に書いてみてください。多くの面接官が「何これ?もっと教えて。」となるはずです。これに対して「ふざけたけしからん奴」と判断する会社は、遅かれ早かれうまくいかなくなるんだから、入社しない方が幸せなのです。留学に来て、一緒に面白い資格を作っていきましょう。

評価されるのが嫌いなら

オリンピックやワールドカップの頃になると、にわか評論家の人たちがテレビやネット上で活躍して、人を評価し始めます。というよりは、日本中が評論家の集まりになったような雰囲気さえ漂います。日本に帰った時にテレビを見ていると、人や組織を評価するのが大好きなのが日本社会の特性の一つだと気づきます。

その一方で、私も含めて、人に評価されるのが嫌いだと言う人もとても多いと思います。嫌いだけど、耐えられないほどではないし、そこそこの評価も受けているみたいだから、この組織でしばらく働こうくらいの人々が日本の会社をまわしています。「私は評価されるのが大好きで、いい評価も悪い評価も自分の成長のために大切なんです」なんて言える奇特な人は、私の友だちには多くはいないようです。
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問題なのは、人間のストレスの多くがこの他人からの評価というものに起因しているということです。上司からどう見られているか、先生からどう見られているか、同僚からどう見られているか、家族からどう見られているか、そんなことでストレス溜めちゃうので、自分らしさを追求する事よりうまく組織の中で生きていく術を身につけることが日本では大切になってきます。

しかし、その我慢も時間の無駄ではと思えてきた時にやれることは、、

自分で会社を作って、市場の評価だけを受けるようにする。会社とか上司からの評価は受けない。(部下からのダメ出しはときどきショックだけど、気にしない)

日本社会から飛び出して、もう少し伸び伸びとした環境で働く。(といっても、組織はどこでもそれなりに厳しいですが)

くらいしか、私には思い浮かびませんでした。その両方にチャレンジして、苦労もかなりしましたが、評価されることによるストレスというのは、全く無くなりました。しかし、同時に評価する事の大切さや難しさも、自分の会社を持ってみて初めて理解した気がします。

 

おもてなしは日本人を弱くする

日本に出張で2週間帰ってきました。成田エクスプレスに乗って東京駅で降りようと、乗る前にコンビニで買ったおにぎりやお茶のゴミをまとめていたら、車内販売の女性の方が「ゴミは私が捨てておきます」ということで、引き取ってもらいました。その方から買ったものでもないのにゴミを片付けてくれる、日本のびっくりするようなサービスの一例です。これを読んでいる方の中には、「そんなの当然じゃん」と思われる方もいるかもしれません。しかし、そんなサービスが提供されるのは世界の中で日本だけです。
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このような日本の素晴らしいサービスは、世界に誇れるもの、世界で売れるものである反面、サービスに対して過度な期待をする勘違いな日本人を増やしているという側面も持っています。つまり、お金も払ってないし、別に契約がある訳でもないのに、周りの人は自分のために働くのが当たり前だという勘違いです。日本人の若者たちが、かなりの確率で人に期待しすぎる傾向があるのは、こんな日本社会のもたらした結果なのだと、少し心配になる時があります。

しかし、はっきり言えば甘えているそんな若者たちが、海外で暮らしていくうちに、サービスの質に文句を言いながらも自立をしていく姿を見れるのも、この仕事の面白いところだと思って楽しんでいます。

自分に合った学校は無い

留学に関する問い合わせで、私たちがとても困ってしまうのが、「私に合った学校を探してください!」というもの。
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私たちはその人の目標を達成するための学校を提案する事はできます。そのためには、この学校に行き、このくらい頑張らなくてはいけなくて、このくらいの予算がかかるという内容です。この提案内容には、私たちのスタッフはかなりの自信を持っています。しかし、これらの問い合わせの「私に合った」というのは、そういうことではなく、その方に取って一番快適な学校のことを指していることが多いのです。

「君に合った仕事はこれだ!」「あなたにぴったりの彼氏はこんな人!」、たぶんこの20年くらいの多くの会社が出していたマーケティングのメッセージは「あなたにピッタリの何かが待っている」だったのではないでしょうか?だから、自分にぴったりの学校があると思ってしまいがちなのかもしれません。しかし、自分に対する投資である教育は「こんな素敵な彼女がほしかったら、君はこのくらい努力しなくては無理だ」という世界なのです。その事を前提として受け入れて留学をしないと、海外にいても自分の枠の中での世界からは飛び出せないことになってしまいます。

自分らしく生きるために、日本を飛び出してくるのであれば、今までに経験した事の無いレベルの高い場所に身を置いて、相応の努力をしないと、自分らしく生きるための場所は得られないと思います。「今の自分のままで楽な世界」と「自分らしく生きる世界」は全く違うものだということを、留学する前に理解しておくと、とても有意義な海外生活が過ごせると思います。

何かを作る経験

留学中の若者たちに将来の仕事のことを訊ねると、「人に関わって、人に役に立つ仕事がしたい」という答えが多くの方から返ってきます。これは「モノの消費よりも生活の質」を重視する時代になってきたことや、まだまだ留学に来る若者たちが文系の方たちが多いからかもしれません。確かに、日本には本当に無駄なものが氾濫していると思うし、いったい売れ残ったゴミたちはどこにいくのか心配になることもあります。私たちの時代に比べて、メーカーに就職したい若者が少ないのは時代の流れなのかもしれません。
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しかし、20代のうちにその若々しい感性や好きな事に没頭できる情熱を、何かを作り上げる事に傾ける事は、その後の人生にとても活きてくると思っています。何かを作ることは実はこれからすべてのビジネスや個人に必要なスキルの一つになるのではないでしょうか?例えば、自分のブログを作る、映像や音楽を作って発表する、3Dプリンターで模型を作るなど、これからの時代は個人で何かを作り出し世の中に発表できるチャンスは格段に増えていきます。

また、例え自分で発表しなくても、企業が欲しい一番の人材は「解決策を作り、実行出来る人」というものです。これからはSNSを中心とした様々な局面で企業と市場はつながるので、本社がすべてを指示することは不可能で、社員一人一人がその現場で創造力を発揮する場所が増えるはずです。特に「人に関わる仕事」では、現場での対応力が大きな鍵になっているので、マニュアル仕事ではなくそこに創造性があることによって、お客様の満足度はさらに高まるかもしれません。創造性は試行錯誤や経験でしか養われません。ですから、将来どんな仕事をするのであっても、「何かを作る」経験はしておいたほうがいいのだと思います。

仕事を選ぶ時には、ぜひその会社の創造力の可能性を見てみてください。そこでもし「何かを作れる」経験、チャンスがあるのであれば、給料や福利厚生よりもずっと大切だと思います。

太く短く留学する

ワーキングホリデービザは、1年間滞在が可能なビザです。
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ですから、多くの若者が1年間なんとかオーストラリアに滞在しようとします。しかし、中にはお金の準備が足りていなかったり、英語の力が伸びずにアルバイトを探すのに苦労している間にお金がなくなって、ただ毎日を生き延びるための超節約生活に入る人たちがいます。シンプルな生活を究めるための節約生活ならば、将来にノウハウを活かす事ができたり、日本での就活のときのネタになるとは思うのですが、オーストラリアにいる期間を伸ばすためだけのための節約生活は意味がありません。なぜなら、ワーキングホリデーはオーストラリア滞在期間記録を作るためのものではなく、日本では経験のできない時間を過ごすためにあるからです。

いい時間のためにはお金を使い、見た事の無いような素晴らしいものを見て、会った事のないような人々と出会い、語り、それを自分なりに考えてブログにアップしたりして記録しておく。それが、その後の人生に取ってとても素敵な財産になります。

細く長くオーストラリアに滞在するなんて考え方は止めましょう。太く短く激しく、充実した時間を過ごす事が、日本に帰ったときの就職やその後の生き方に重要になってくると思います。

 

楽しさはエピソードになるんだろうか

海外留学の目的として、帰国後の就職に活かせるからと考える若者たちは少なくありません。しかし、採用担当の面接官から留学について聞かれたときに、「とても楽しかったです。世界の国に友だちが出来て、英語も困らなくなりましたし、最高でした。」と答えたら、面接官の印象に残るのでしょうか?
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たぶん、残りません。

多くの面接官が聞きたい事は、海外で遭遇する問題や苦労した事を、異文化の中でどのように自分なりに解決してきたかです。そのような、経験こそが入社後の様々な課題に活きるものなのかどうかを面接官は見ています。良く言われている事ですね。

ところが、多くの留学への問い合わせが、自分が簡単に到達可能な範囲で何ができるかを聞いてきます。お金を出来るだけ使わずに、かつリスクは出来るだけ取らずに、楽しく過ごしながら、適当な資格獲得やインターンシップをするためにはどうしたらいいのかという問い合わせがけっこう多いのです。

就職に活かしたいとかキャリアチェンジのきっかけにしたい人に取っては、これは大きな戦略ミスです。これだとあまり苦労もしないかわりに、人に語れるエピソードも作れません。楽しい事は自己満足のために取っておいて、苦しかった事は人に語るために取っておきましょう。苦しくても頑張った経験を笑いながら話せる人が、共感を呼ぶのだと思います。

 

小さい大学で修士号を取る戦略

サザンクロス大学という中堅の大学に行ってきました。この大学は、ゴールドコースト、リズモア、コフスハーバーと言う、クィーンズランド州南部からニューサウスウエールズ州の北にある町にキャンパスが分散しています。今回私が訪れたのは、新しくビルを建てているゴールドコーストキャンパス。
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copyright: Southern Cross University


このキャンパスはゴールドコースト空港の横にビルがあるので、日本との行き来はとても便利。都会の喧噪はいやだけど、都会に出るのに何時間もドライブしなくてはいけないくらい田舎も嫌いという人にはいいかもしれません。大学の教授の中には、大学に出勤する前に毎朝サーフィンをしてから来るという方もいて、とてもフレンドリーな先生たちでした。

ただ、このような小規模の大学には、クィーンズランド大学などのような広大なキャンパスで多くの学生たちが芝生で勉強しているなどの環境は無いので、私としては大学生ではなく、修士を取得するという明確な目的がある大学院生にお勧めです。現在、オーストラリアでは優秀な留学生を増やすために、2年間の修士プログラムを卒業するとその後の2年間の滞在ビザを申請でき、その間に就職をしてビジネスビザや永住権につなげやすい環境が整っています。

たとえオーストラリアでの永住権が難しくても、オーストラリアでの修士資格は日本をはじめアジアやその他の国での就職には有利になります。日本で大学を卒業した人は、ワーキングホリデーという選択肢だけではなく、オーストラリアで大学院に行く事も検討してみてください。確かに費用はずーっとかかりますが、ワーキングホリデーの後にオーストラリアに住みたくなってバイトと安い学校でビザをつないでいくよりも、長期的には成功できると思います。

全力を出し切っているのか?

7月の最初の週末は、毎年ゴールドコーストマラソンが開催されます。今年は団体登録が可能な20名以上のメンバーを集めて「オーストラリア留学センター」チームで参加しました。団体で登録すると10%割引になるし、ゼッケンの受け渡しなども代表者が前日に会場まで取りに行けばいいので、とても便利でした。今後も毎年続けていければと思っています。

私はハーフマラソンを走ったのですが、昨年は無計画で走って後半フラフラだったので、今回は計画をしっかり作って走ってみました。最初の11キロは1km5分ペース、残りの10kmは6分ペースというものです。予定通りに1時間55分でゴール。計画通りだったので、それはそれで満足しなくてはいけないのですが、観客が並んで応援してくれる最後の300メートルは、スピードアップして颯爽とゴールしたいと思っていたのに足が動きません。体がそのゆっくりとしたペース以外受け付けなかったので、同じペースでゆっくりとゴールしました。満足満足、と思っていたら、私の考え方を覆す衝撃的な光景が。。
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そうです、フルマラソンで優勝したのはあの公務員市民ランナーの川内選手。毎月フルマラソンの試合に出ながら、毎回死んでもいいというくらいすべてを出し切る事で有名な選手です。今回も2位に1分以上の差をつけて、独走なのに最後のこの必死な走り方。私の倍の距離を走っているのにこの違い。全力を出し切るというのが、いかに練習や努力や準備が必要なのかを思い知らされた経験でした。
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「自分はあんなに全力を出し切って生きているのか?」日曜日から、私の頭の中で何度も繰り返されている自分への問いかけです。
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二極化はいつの時代もどこにでも

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どんな業界にも伸びている会社と低迷している会社がある。

どんな時代にもワクワクする商品とそれを模倣する商品がある。

どんな都市にも高い学費を払うに値する学校とお金を捨ててしまう学校がある。

どんな国にも、成功する日本人留学生と、

「つまんねー」と言いながら日本人同志でつるんでいる留学生たちがいる。

どんな世界でも、自分の環境を自分で変えていける人間と、

「社会が悪い」と文句を言いながら世界が変わる事を待っている人間がいる。

そして、人生は一度きりだ。