ガイドブックは捨ててしまおう

毎朝、海沿いをジョギングしていると、日の出の時間に合わせて中国からの観光客を乗せたバスが止まって、皆さん砂浜で写真を撮っています。ほぼ毎日の出来事なので、あらためて中国パワーのすごさを感じます。きっと中国のガイドブックで、ゴールドコーストでするべきことのリストに載っているのではないでしょうか?
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By banjobelknap


「そういうお仕着せの旅行はいや」と思っても、多くの留学生たちも実は似たようなことをしています。ガイドブックを元にした何をすべきかのリストがあり、そのリストをつぶしていくことで満足感が得られ、ガイドブックに書いてないことが起こりそうになると、とたんにそこから逃げてしまうのです。

私がこの留学ということをテーマにビジネスをしている一番の理由は、先生や友人や上司や組織の言うことをフォローすることを押し付ける日本社会を飛び出すことに意義があると思っているからです。ガイドブックをフォローしていると、何も自分は変化しません。それどころか、その内容が正しかったかとか、自分に合っていたかとか評価者の立場になって、さらに殻に閉じこもってしまうことになるのです。しょせん、ガイドブックは誰か他の人の人生です。それを一生懸命フォローするなんて、よく考えればもったいない時間ですよね。

最初の1週間でガイドブックは捨ててしまいましょう。それよりも留学で体験する面白エピソード集を自分なりに編集していくことが、きっと日本に帰ったときに就職にも新たな出会いにも活きてくると思います。留学を成功させているというのは、そういう人たちです。

 

海外進出の新たな機会

先週末に、ゴールドコーストのアパートにインターネットを引く申し込みをOptusという電話会社のWEBサイトから行いました。「お申し込みありがとうございました。あらためて連絡します。」というメールが届きました。


Call Centreby alanclarkdesign


そして休み明けの火曜日、携帯に電話がかかってきました。営業マンらしき人が「この度は申し込みありがとうございました。つきましてはIDなどを確認したいので、、、」という訳で、生年月日とか住所とかカードの下4桁などを伝えるとまたスケジュールなどをご連絡しますと言って切られました。それから2時間後、同じ番号から電話だったので、スケジュールが決まったのかと思って出てみると「この度は申し込みありがとうございました。つきましてはIDの確認を、、、」おいおい、それはさっき違う人に話しましたよ、社内で確認してくださいと伝えて、個人情報を伝えるのは拒否しました。それからまた2時間後、今度は「Optusです。残念ながら、お宅にはネットをつなげることはできないことが分かりました。。。」普通のマンションなのに、どういうことなのか分かりませんでしたが、面倒くさいので「はいはい、キャンセルでかまいません。」とキャンセルの確認をしました。そして、それからまた2時間後電話がかかってきて、「この度はお申し込みありがとうございました。つきましては、IDの確認、、」さすがの私もあきれ果てて、今日はあなたで4人目の電話だということ、どうみてもサービスのシステムがおかしいということなどを伝えました。クレームを言うときは英語のほうが若干勇気が出るのは僕だけでしょうか。「お客様の不満は、ごもっともです。社内でまた検討させてもらいます。」こんな言葉もマニュアル通りに話しているだけという対応で、日本のサービス産業の質の高さを感じました。

ということは、、日本の会社にはまだまだ進出する余地が大きいということです。私が通信会社の社長だったら、中堅のオーストラリアの通信会社に投資して、サービスチームは日本から連れてきて改革をしたら、サービスの質の評判でシェアを伸ばせると思います。モノを輸出することで高度成長を実現した日本ですが、サービスという市場にも大きなポテンシャルがあることをアピールしていきたいですね。

グローバルについての2つの文脈

最近は「グローバル人材」がキーワードのセミナーや雑誌の記事や情報がブームになっていて、おかげさまで海外に留学する若者たちも徐々にではありますが増加傾向であるようです。
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ただ、この「グローバル化」という言葉に大きく分けて2つの文脈が混在しているので、気をつけていかなくてはならないと思います。

1つは、日本人は世界に出かけていって他国の企業との競争に勝って、シェアを拡大していかなくてはいけない!という高度成長期に育まれた文脈の復活を唱えているもの。大企業の社長さんなどが、「今時の若者は、、」と怒っているのがこのパターンです。

私は、どうもこの文脈に違和感を覚えます。

確かに、これからの日本経済は国内需要だけでは成長することは不可能で、海外市場を視野に入れていかなくてはなりません。しかし、海外に出て行って「戦う」のではなく、どうやって異文化の人々と共通の目標を持って仕事を進めたり、協力しながらプロジェクトを進めていける人間になるかが、現代の「グローバル」に求められていることです。

そのためには、英語の上達は十分条件ではなく、海外で、それも様々な国から来た人々の間で自分のポジショニングを探していき、生活を楽しむ経験やスキルが必要になってくると思います。留学やギャップイヤーはその部分を考えなければ、意味が無いと思います。単に英語だけを向上させたいなら自分でできることはいくらでもあります。「留学に行かないでもTOEICで満点!」みたいな方も多くいらっしゃいます。

しかし、様々なバックグラウンドを背負った外国人たちの中で、悩み、傷つき、笑い、語り合い、仲間になっていくプロセスを経験していくことが、TOEIC満点よりも価値のある時代になってほしいと思います。

部活をやりすぎたらオーストラリアの大学においで

日本のサイトを見ていたら運動部の体罰についてニュースになっていたので、ここは敢えて問題提起をしますが、日本の高校生以上の学力が世界との比較で低下してきているのは、ゆとり教育かつ大学全入時代という問題と、高校の運動部などの部活が要因のひとつではないかと思っています。大学全入時代問題の解決は、適正な大学の数に減らせばいいので、これから多くの日本の大学がつぶれていくのは時代の流れです。
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University of New Castle


悩ましいのは高校時代の部活というやつです。青春時代に何かスポーツなどに打ち込むことは素晴らしい体験だし、体力などをつけるためにも重要なことだと思います。しかし、少しいき過ぎている状況にいる高校生も多いのではないでしょうか?

オーストラリアで育った娘達を見て、私の高校時代と一番違うのは、部活に費やした時間です。私はひたすらテニスに明け暮れて、勉強よりもテニスのことを考えている時間のほうが長かった高校時代を過ごしました。それに比較して娘達はそもそもオーストラリアの高校には日本的な部活のようなものが無いので、勉強にも普通に取り組むことができ、塾などに通うことも無く、青春を満喫しながら志望する大学に合格することができました。

そこで日本の高校生達に提案ですが、3年生まで部活が忙しくて、浪人覚悟なんて青春を送るなら、オーストラリアの大学進学を考えたらいかがでしょう?最低1年間はひたすら英語の勉強に集中しなくてはなりませんが、よほど高校の成績が低く無ければ、必ず大学に入学できます。オーストラリアの大学の多くの学部は3年間で卒業できるので、高校卒業後4年間、もしくはファウンデーションコースという教養コースに最初に通って5年間で卒業できます。もちろん、大学の授業は大変だし、ついていくのにすごく努力は必要ですが、その後の人生に必ず活きてきます。

オーストラリアの大学に行くなんて、まったく考えていない高校生たちも多いかと思いますが、オーストラリアはスポーツが大好きな国民なので、スポーツマネージメントなどの専攻も充実しています。そのような選択肢があるのだということは知っておいて損はないと思います。

ネットを切って歩き出そう

何か物事をじっくりと考えたいとき、僕は歩くようにしています。ネットがつながった状態でパソコンの前で考えていても絶対にいい解決策は生まれてこないのです。ネットにつながってからの僕たちの生活はいつも誰かとコミュニケーションをしていないと不安になるようになっています。ですから、ネットがつながらない(出来れば電話もつながらない)場所で一人であるいは信頼の置ける人と歩くということは、とても贅沢なことのひとつだと思います。

僕が住んでいるゴールドコーストは海沿いに長い散歩道があるし、ビーチに降りてしまえばそれこそいくらいでも長く歩けるのですが、週末はときどき山にもでかけます。
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ゴールドコーストの市内から車で1時間ちょっとで世界遺産の森があります。いくつか歩くのにいいコースがあるのですが、この週末はラミントン国立公園のオライリーの付近を歩いてきました。オーストラリアはちょっと街を離れると、とても空気がおいしいのです。また植生によって、香りが違うので、そのようなことにも敏感になっていくのは動物としての五感を維持するのにも大切だと思っています。
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また、このエリアはとても古い大陸の一部なので、植物や大地から人間の歴史を超えた時間の流れのようなものを感じることができます。そんな場所を歩いていると、僕の抱えている悩みや課題はとても些細な気がしてくるのです。留学生で、一緒に歩きに行きましょうという方は、声をかけてください。
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2013年の目標は「鍛え直す!」

明けましておめでとうございます。

これから数年の間に、日本社会はグローバル化の波に本当の意味で飲み込まれると思います。海外に暮らしていると、日々のニュースで世界はどんどん動き、それに反して日本はずーっと留まっている印象を受けます。円高とデフレが解消されれば日本経済は安泰なんてことは昔ながらのメーカーなどには言えるのかもしれませんが、それよりも円安によって日本が買われていくこともどんどん進んでいくでしょう。グローバル化は、準備した人たちには大きな機会となり、準備をしていなかった人たちには大きな問題となります。私の会社はその準備ができているのか、この年末にじっくりと考えていました。

Devil Dog gym begins new year with new gearby CherryPoint


まず、どこから始めたらいいのか。それはやはり、自分自身です。キーワードは「鍛え直す」。私の頭脳やスキルや健康をもう一度ゼロベースで鍛え直すのが今年だと思っています。50歳にしては、けっこう走れる、発想も柔らかい、英語の交渉力もけっこうあるし、、なんて満足していては若い世代には絶対に勝てません。

チャレンジャーとして、謙虚に自分を鍛え直す過程で考えたり、発信したりすることが、会社のスタッフにとってもいい刺激となると思います。そして、学ぶことや鍛えることの楽しさが、ひとりひとりのスタッフに浸透し、それが多くの留学生たちに広がっていくことが私たちの会社の一番重要な戦略なのだというのが、この年末の結論です。


稼いで自己投資するサイクル

まずは、この金額を見てください。

日本                       618〜739円

オーストラリア   15.96豪ドル(1,400円程度)

アメリカ      7.25米ドル(620円程度)

カナダ       9.27〜11.0カナダドル(780円〜950円程度)

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実は、これらは国が決めている最低時給なのです。(2012年12月時点)

圧倒的にオーストラリアの時給が高いことがお分かりかと思います。景気が悪く、どんどん給与が下がってきている日本と比較すると、ほぼ倍です。このような状況なので、オーストラリアには世界各国から若者が留学に集まってきます。彼らはお金を稼いで、その資金を勉強や旅行など新たな自己投資に使っています。実に戦略的です。

日本人の若者たちは、始めはなかなかこの戦略に気づきません。この20年間の長期的なデフレのおかげで、できるだけ安いものを買うマインドが定着していて、「稼いで自己投資」という伸びていくサイクルに入っていかないのです。ところがこれに気づいた若者は、とても有意義なギャップイヤーを経験していきます。稼いで、TESOLなどの英語教育の資格講座に通ったり、TOEIC対策講座に通って日本での就職活動の準備をしたり、世界を旅して帰っていったり。

オーストラリアでは、ワーキングホリデービザの留学生だけではなく、学生ビザで勉強している留学生たちも1週間に20時間程度働くことが許されています。これはオーストラリア留学の大きなメリットです。このメリットを活かせるかどうかは、戦略性と強い意志だと、出会う若者たちにはお話ししています。

 

英語を上達させるための秘訣(その2)

日本人は英語を話した経験や時間が圧倒的に少ない。

日本人が英語をうまく話せない理由は、これしかありません。留学のメリットは、とにかく話をしなくてはならない状況に追い込まれることですが、それでも十分かと言われたら、もっともっと話していればうまくなるのにと思います。

そこでお勧めなのが、本を声に出して読むと言う練習です。幼稚園や小学校低学年の時には、日本語の本や教科書を声に出して読んでましたよね。あの練習は、実は日本語という言語を話せるようになる上でとても重要だったのだと思います。声に出して読むことで、口の動かし方や舌の位置なども自然と身につけられたのだと思います。


Caught ReadingJohn Morgan


それなら、出来るだけ同じことを英語でもやってみようというのが、今日の秘訣です。私も、週末などに本を読むときは、若干恥ずかしいですが声に出して読んでいます。奥さんがまだ寝ている早朝とか、テレビを観ているときにベランダでとか、50歳のオヤジの異様な姿ですが、音読をしていると、なんとなく口が自然と動くようになるのが分かります。


それから、本を声に出して読んでいると、集中力も継続するので頭にも入りやすいし、文の構造も分かりやすく感じるのもメリットだと思います。これから、留学やギャップイヤーを考えている人にも、準備の1つとして試してもらいたいと思います。1日30分でも継続したら、3ヶ月後にはとても効果が出ていると思いますよ。

「選択」だけが人生だ

人生を決めるのは「努力」だと大人たちは若者たちに教え、「頑張りなさい」と言い続けますが、今の日本社会では、「努力しても、頑張っても報われないよな」という雰囲気が定着してしまっているので、この大人たちの教えはとてもむなしく響きます。

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僕は人生を決めるのは「選択」だと思っています。僕が今、こうやってオーストラリアという国で会社を経営しているというのも、自分が自分の道を選択しだしてから、つまりは大学受験くらいからの選択の連続の結果なのです。今までの選択たちが成功か失敗かは誰も判断することは出来ないし、世間的な一般的な損得の評価よりも、自分らしく生きるための選択だったかということのほうが僕にとっては大切な判断基準だったと思います。

最近、若者たちと話をすると、自分らしい人生を歩んでいきたいと考えている人たちと多く出会います。自分らしい生き方を望んでいるなら、自分らしい選択をしていかなくてはなりません。みんながアメリカに行くからアメリカに行くとか、みんながインターンシップに行くからインターンシップをやってみるという選択をしているといつのまにか、空気を読むことだけが得意な大人になってしまうのです。

自分なりの選択は、その瞬間はリスクが高そうに見えるかもしれません。しかし、そもそもリスクの無い選択肢はなく、逆に他の人と同じような選択を繰り返していくことのほうが長い目で見るとずっとリスクが高まってくると思います。

僕の今までの人生の中で最良の選択だと自信を持っていえるのは、娘たちを日本の小学校に入れずにオーストラリアに留学をさせたことです。その選択をしたときには、多くの人たちに批判もされましたし、自分自身とても不安でした。しかし現在オーストラリアの大学で自分らしい道を歩む娘たちを見ると、その選択が最良のものだったと自信を持って話せることができ、今の仕事につながっています。

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最近、大学の新設の認可を文部科学大臣が「大学の数を増やすのではなく質を高めるため」という理由で否定したというものがありました。その後、大学設置認可の基準の見直しなどが進められることになったとニュースでも取り上げられています。

今回、大臣が説明した資料には日本の大学数は783校と書いてありました。これは多いのか少ないのか。実はタイトルにある39とはオーストラリアの大学の数です。オーストラリアの人口は日本の5分の1、日本の大学数が適正であればオーストラリアには156校の大学が必要となりますが、どうも39校で足りているようです。
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しかし世界大学ランキングでは、ベスト100の中にオーストラリアからは7〜8校、日本からは2〜3校。オーストラリアの中堅校は日本の上位校に並びます。つまり、大学教育全体の質はオーストラリアの方がずっと日本よりも高くなります。日本のランキング500位の大学に入学するよりも、オーストラリアの30位の大学に通った方が受けられる教育の質も高くなるし、将来のチャンスも大きく広がるのです。オーストラリアの大学を卒業した留学生には2年間の就業ビザが与えられるようになったのも、若者たちにはうれしいニュースです。

日本の大学とオーストラリアの大学、どちらを選ぶかは皆さんの戦略次第だと思います。